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クリスマスコレクションに参加していた玲央や隆二さん、付き添っていた匡子さんや泉ちゃん、そしてなぜか堂々と一緒に来ていた西さんも交え、クリスマスパーティーと称した酒盛りは勢いを増す。
俺は腹が減ったと言う玲央のためにお粥を作り、うるさいのは嫌いだという玲央とカウンターに並んでいる。


「ショーの様子はじめて見たけど、えと、お疲れ様でした」

「あぁ」


俺が作った卵味噌とお粥を咀嚼しながら、こちらに視線を向けた玲央から目を逸らす。先ほど見せてもらった映像のせいか、見慣れたはずの玲央がいつもより魅力的な感じがして恥ずかしい。なんて、どこの乙女だ俺は。


「明日と来年は二人でゆっくりやる」

「え?」

「クリスマス」


と、呟かれた言葉につい視線を戻すと、未だこちらを見ていた玲央と目が合う。


「お前がバイトで忙しくても、俺が忙しくても夜は二人で過ごす。いいな?」

「……うん、いいよ」


明日と来年の約束に思わず頬が綻びて、ふにゃりとだらしない笑顔を見つめる玲央は口元を緩めながら再びお粥を口に運ぶ。そんな俺たちのあいだを割って、ショーの打ち上げから飲んでいたらしい匡子さんがダァアンとジョッキをカウンターに叩きつけた。


「ことらくぅん」

「え、は、はい」


ギロリ。美人な匡子さんの睨む姿はただでさえ凄味があるというのに、加えて目が据わっており、酔っていることが一目で分かった。そんな匡子さんに声をかけようとした玲央がなにか言うその前に、匡子さんの両手が俺の肩に叩きつけられた。じぃいんと痺れて痛いのですが。


「ありがとぉ!」

「……はい?」

「ことらくんとぉ、旅行行ってかられおのやつぅ、よくなったのよぉ!」

「…………はい?」


えーと、どうすりゃいいんだ? 固まる俺に対し、玲央は呆れた様子で匡子さんを見ていた。




 


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