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「やっほー小虎くーん、サンタさんだよー」

「小虎、メリークリスマス」


テーブルのセットも終わったそのとき、エレベーターから降りてきたのはスーツ姿に赤いサンタ帽をかぶる司さんと、大量の酒瓶を持った豹牙先輩だった。俺は豹牙先輩から酒瓶を受け取ろうとしたが、彼はいーからいーからと笑い、カウンターへとそれらを並べてしまう。


「はい、プレゼントー」

「え? わっ、ちょ、危ないっ」


そんな豹牙先輩にお礼を言っていると、いつの間にか後ろに回っていた司さんに頭の上になにかを置かれる。慌てて両手でそれを掴むと、緑の包装紙に包まれた小さな箱だった。


「これは?」

「プレゼントだよ、色々お世話になったからね。小虎くんには特別。あ、プレゼント交換用のは別にあるから心配しないでねー」


と、笑う司さんの笑みが若干黒かったことについては触れないでおこう、そうしておこう。
ありがとうございますと、素直にお礼を言う俺に、やっぱり黒い笑みを浮かべる司さんに嫌な予感がしないでもないが、とりあえず喜んでおこう。うん。


「ほら、俺からもプレゼントだ」

「え? わ、ありがとうございます」


今度は豹牙先輩から赤の包装紙に包まれた小さな箱を手渡される。兄弟そろってクリスマスカラーな包装紙であることにちょっと笑ってしまいながら、俺は素直にお礼を言った。
そんな俺に司さんと豹牙先輩が黒い笑みを浮かべているのだが……うん、あとで開けよう。


「小虎くーん、サンタさんだふっ!?」

「こんばんは皆さん、メリークリスマス」


と、今度は忙しいはずの警察漫才コンビ、新山さんと仙堂さんがやって来た。のっけから見事なアイアンクローをかます仙堂さんに、雄樹は拍手までしているし、志狼も感心したように頷いている。変なものを見ちゃいけません。




 


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