2018/02/18 15:40

友人の告別式に行ってきた。
今日は切ないくらい空が青い。晴れでよかったと心から思った。
この一週間ほとんど毎日泣いてばかりいたから、もう涙は出ないだろうと思っていたのに、一番今日は涙が止まらなかった。

出棺前、最後に花を棺に入れたとき、花に埋もれながら眠る彼女は私の知っている中学からのあの子で間違いなかった。
斎場で彼女の名と、喪主である彼女のお父さんの名が呼ばれるたび、涙が止まらなかった。
お父さんは愛しい娘の名前がどのような気持ちで呼ばれているのを聞いているのかと想像もできないくらい……。
故○○様と斎場でアナウンスされるたび、彼女がいなくなった刻印を押されているようだった。
なかなか花を持ったまま進めない私の背中を、別の友人のお母さんが涙ぐみながらそっと背中を押してくれた。
23年を精一杯生きた、と繰り返される言葉に、たまらなく胸が締め付けられた。

いざ出棺というとき、田舎特有の12時を告げる悲しい場には不釣り合いな明るいチャイムが鳴り響いた。
中学の時から聞きなれているこの音楽を、苦しい気持ちで聞いたのは初めてだ。
遺影を抱えるお母さん、昨日よりもしっかりとした声色でお礼を告げるお父さん。
ご両親が気丈に振る舞われているのだから、と思いながらも、たまらず嗚咽が漏れてしまったかもしれない。
花に囲まれたうつくしく眠る彼女を忘れないし忘れたくない。

本当に人がいなくなるのはあっという間。
また3月に今回仕事で戻ってこられなかった友人がお線香をあげに行くので、一緒に行くことになっている。
今回は用意できなかったけれど、中学の時私のために描いてくれたあの絵をご両親に綺麗にラミネートしてお渡ししたいと思う。
前回はお話できなかった、昔の話をゆっくり話すことが出来たなら。
ただただ10年間友人でい続けてくれた彼女に最大の感謝をささげたい。


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