雨上がりの蒼穹
14話
「さっき、どうしてココにって聞いたろ?雨上がりの空見てたら、サスケの声が聞こえた気がしたんだってば……」
「……………」
確かに、彼の名前を呼びはした。
執務室にいた時から、会いたい…と。
だがそれは心の中でだけで、音にも出さなかったのに、それを彼は聞いたというのだろうか。
物理的な距離を越えて。
「そんでサスケはココにいんじゃねーかって思った。雨上がりの顔岩は、オレ達にとって特別な場所だかんな!」
そうしたら、サスケがちゃんとココにいたから、何だか嬉しくなったんだと、ナルトは笑った。
「昔さ、ココで大事な約束したろ?木ノ葉の里を守るって!イタチに恥じねー生き方しよーって!オレは約束を忘れてねェ!」
同じ気持ちでサスケもこの場所に来たんだろ?
蒼い双眸が、そう語りかけてくる。
[ 前 へ ][ 次 へ ]
[目 次 へ ][TOPへ]