雪の追憶
1話
2011.12.23start
前書き
二部設定
クリスマス時期なので何か書こうと思って、『クリスマス→雪→鉄の国』…と、連想しまして、鉄の国での事を思い出してサスケを想うナルトを書きました。
この話は原作ベースですが、原作より少し未来の話です。
第四次忍界大戦終了後の話になってます。
現在コミック58巻まで出ていて、まだ忍界大戦の真っ最中なので、結末がどうなるかは不明です。
…なので、この話独自の、大戦後の設定を作りました。
@結局サスケを連れ戻せなかった
A木ノ葉の里は復興し街並みが元通りになった
Bナルトが住んでた例のボロアパートは奇跡的に全壊を免れ修繕した
Cナルトはそのボロアパートに今も住んでいる
…とゆ〜設定で、お読み下さい。
雪が音もなく降っている。
大地も白、空も白。
アパートの屋根から見渡す全てを純白に染め上げて、優しく包み込むように絶え間なく、それは降って来る。
「さみィー…」
ナルトは手を擦り合わせながら、白い息を吐いた。
今日はクリスマスだ。
里の中心街は、きっとクリスマス一色で溢れかえっているだろう。
恋人や家族がいる人達は、ご馳走を囲んでパーティーを開いているかもしれない。
「クリスマスのゴチソウって、どんなんだろ?」
でっかいケーキとか、でっかいチキンとか?
でっかいラーメンも、あんのか?
家族のいない自分には、クリスマスの食卓事情はまるっきり分からないが。
「でもオレってば、昼間、イルカ先生に、一楽の味噌チャーシュー・クリスマス特盛バージョンおごってもらったもんね〜!」
一緒にご馳走を囲む家族はいないけれど。
クリスマスだからとわざわざ誘ってくれた、優しいイルカの気遣いとおごり(笑)で、お腹も心も満たされた。
そのかわり、晩飯は侘しく独りでカップラーメンだったけど………。
そうぼやきながら、寒さに鼻をぐずつかせる。
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