新米火影様
6話
口には決して出さないが、組織や集団といったものとは相容れない性質の持ち主である彼には、それなりに辛い事もあるだろう。
火影補佐が従事するべき世界が、サスケにとって馴染み辛いものであると知っていながらも、自分の夢を尊重してくれて、その人生を捧げてくれた。
父、母、師匠、先達から託された「火影になって忍の世界を平和にする」と言う、夢。
それを叶える為に。
楽な道ではなく、辛いけれど二人で歩ける道を、彼は選んでくれたのだ。
(オレってば、サスケにすっげー愛されてっかんな
)
ニシシと満面の笑みを浮かべながら、大好きな人の体温を確かめるように、すりすりと隣に寄り添う。
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