新米火影様
1話
2011.07.06start
前書き
原作より未来設定。
この話は、暇つぶし劇場にある火影様シリーズの小説版です。
この話のナルトは六代目火影になってまだ数ヶ月で、22歳です。
火影になって大変だけど、サスケが傍にいてくれるから幸せ……とゆ〜感じの話です。
すごく甘々です。
これは、サスケの23歳の誕生日当日の話です。全然誕生日っぽくないけど(笑)
※このシリーズは、原作が最終回を迎えるよりずっと以前に書き始めたシリーズなので、ナルトが六代目火影とゆ〜設定になっています。
ゆっくりと意識が眠りの縁から表層へと浮上していくのを感じて、うーんと緩慢な仕草で伸びをしながら、ナルトは大きな欠伸を一つ零した。
夏の暑さをそこかしこに孕む空気が、障子を開け放した居間にぬるい風を運んでくる。
頬に当たる風が、転寝でうっすらと掻いた汗をひんやりと感じさせた。
畳に直にごろ寝をしていたせいか、身体の芯にいまだ燻っている睡魔に抗って起き上がれば、ひっそりと静まり返った部屋は薄暗くて、ナルトは何度か瞬きを繰り返した。
「アレ?」
大きく開けっ放した障子の向こう側。
縁側から覗む外には、満月が浮かび薄青い夜が広がっている。
「アレレ?オレってば、すげー眠ちまった?」
サスケが戻る前にちょっとだけ、と横になった時は、まだ空は充分に明るかったのだが、ついつい深く寝入ってしまったらしい。
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