うちはさん家の気まぐれ猫
9話

そんなある日、テリトリーであるソファの背もたれの上を歩いていたら、ちょうど目線の高さに、座る鳴門の耳がありました。


オーバージェスチャーで賑やかにしゃべる鳴門の動きに合わせて、なぜかその耳まで、つられてピクピクと動きます。


目の前で、妙にぷっくりしてまるっこい耳が動く様は、まるで恰好のオモチャのよう。


猫の習性か、はたまた興味を引かれた相手だからか。


気になって気になって、しょうがありません。


試しにパクッと吸い付いてみたら、ぷりぷりとした触感が凄く面白くて、すっかり気に入ってしまったというわけです。


『ギャハハハハ!!ウヒャヒャヒャヒャ!!くすぐってーってばよー!!』


ジタバタと力の限り暴れまくって笑いまくる鳴門ですが、サスケが耳に吸い付いても無理やり剥がしたりしないし、逆にうっかり落ちないように支えてくれたりします。


そんなちょっとお人好しな所も、遊び相手として気に入ったようです。



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