熱情
7話

吐き出される、荒い呼吸。


ギラギラと底光りする瞳で、射竦めるようにこちらの挙動を伺っている様は、獲物を見分ける肉食獣のように全く隙がない。


ナルトが虚勢を張るように腕を突っぱねても、何の抵抗も受けていないように平然としている。


「お前は、オレとじゃイヤなのか?」


ナルトは良いとも嫌とも言わず、ただ被りを振った。


さっきから噛み締める事の多かった唇は、可哀想なほど赤くその色を変えている。


だが、サスケに自分を見逃してくれるつもりがないのも、ナルトは承知していた。


それにサスケが焦れるのも、理解できなくはないのだ。


仮にも恋人同士と呼ばれる関係になっても、キス以上の行為を一切ナルトは拒んでいたから、男が煮詰まったのは、ある意味仕方がない事なのかもしれなかった。



[ 前 へ ][ 次 へ ]

[目 次 へ ]

[TOPへ]






×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -