vacillate between fear and love
2話
それに実際サスケの腕は強かった。
軽く、仮にも同じ男の自分を押さえ付けて、暴れるのも物ともせずに思うがまま抱き締められて。
口付けられた時にはあんまりそれが激しくて、乱暴とも言えるぐらいに荒っぽく求められたから、思わず怖くなってしまって何も言えなかったけど。
時々煮詰まって、ナルトを熱く激しくかき抱くその腕は、けれど怯えたように黙ってしまったナルトに、それ以上を求める事はない。
そうして、いつもよりもっと身近にある体温を背中に感じながら、眠りに就く。
それが今現在の二人の関係だった。
接する度に感じる、微妙な距離感。
原因は自分にあると、分かってはいるのだけれど…………。
本当はずっと好きな人だった。
好きで好きで自分から告白して、求められるままに全てを捧げた人だった。
何もかもが初めてずくしだった、13の頃。
サスケからも「好きだ」と言われた時には、嬉しさのあまり天にも昇る気持ちだった。
もっともそれも、結局上辺だけの事でしかなかったと、後で思い知ったが。
補足:
こんな所で何ですが…
サスケが煮詰まる理由は、何度「好き」って告げてもナルトが応えてくれないから。
それで我慢できなくてキスして押し倒しちゃうけど、ナルトがやっぱり応えてくれないので、そのまま何もなく背中を向けて寝る…とゆ〜気まずい感じ。
それと、13歳でアレするのって早すぎるけど…フィクションだから許してね(^o^;)
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