蒼い瞳の君に
11話

急にどうしたと言うのだろう?


何か気に障る態度でも取っただろうか?


(何が、そんなにてめーを傷つけた?)


本人に自覚があるのかは不明だが、まるで親をなくして彷徨う子犬みたいに、酷く怯えて傷ついた顔をしているナルト。


それは見ているこちらの胸が痛くなる程哀しげなもので、目にした瞬間、このままにしておいてはいけない、と強く思った。


放っておけない。


そこから先はもう無意識の行動だった。


込み上げた強い衝動のままに、目の前の一回り小さな身体を胸元へと引き寄せる。


瞬間に感じたのは目眩。


心臓の音が一つ、トクンと激しい音を立てた。



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