蒼い瞳の君に
7話

「ほら、これ」


短い言葉と共に、おもむろに右手が上がる。


そうして綺麗な放物線を描いて投げられたのは、蒼い小瓶だった。


振り向き様の突然の行動にナルトはビックリしながら、それでも何とか両手でその瓶をキャッチする事に成功した。


「へ?」


掌へと、微かに重みを伝えてくる瓶は硝子で出来ているのか、キラキラと鮮やかな様で降り注ぐ陽光に煌めいている。


中にはこれも同じく、青くて丸い飴玉が詰まっている。


ナルトはきょとんとして、目の前のニコリともしない仏頂面の男を見返した。


「えっとォ…?」


「さっきスーパーで買い物してたら、たまたま間違ってカゴに入れちまった」


「ハァ?だから何だってばよ?」


本音を言えば、甘いものは苦手で、間違っても自分から手に取る事などあり得ないのだが。


「オレは食わねーから、てめーにやる」



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