カウントダウン | ナノ

COUNTDOWN

Attention

moreからあとがきと補足へ
感想、ご希望のキャラ等はコメントへ


日によってはR15程度のものもあります。
ご注意くださいませ。

*発売日決定につき再開*



あと97日

〜???〜

「あれ、どうしたの?」「お前さんの顔が見たくなってのう」「ふーん………」「なんじゃ」「あなたは、どっち?仁王?柳生?」「ふふ、貴女はどちらをお望みですか?」「どっちでもいいよ」「冷たいのう」「だって私に会いに来てくれたんでしょう?仁王でも柳生でも嬉しいよ」「…全く、貴女には敵いませんね」「へへ、大好きだよ」「プリッ」


more...
com:0   14.11.28 22:58

あと98日

〜Kite〜

玄関の扉の開閉音。あなたが帰宅したことを知らせる音だった。「おかえり」お鍋の中の煮物の味をみながら告げる。うん、今日は大成功だ。けれど、あなたからの返事はない。様子を見に行こうとした瞬間、私の自由は効かなくなる。「永四郎?」「いい匂い、ですね」相当疲れているのか、何かトラブルがあったのか。良くないことがあった日のあなたは、いつも帰ってすぐに私を抱き締める。「今日は、自信作だよ」「そうですか。でも、今は」後ろから伸ばされたあなたの手が、コンロの火を止める。そして耳元でもう少しこのままで、と呟く。

あなたは愚痴も不満も、家庭に持ち込まない。しばらくこうしていれば、何事もなかったかのように穏やかな食事が始まる。私はそれがほんの少し寂しく、けれどそんなあなたを支えたいと願うのだった。


more...
com:0   14.11.27 15:44

あと99日

〜Atobe〜
『お前の気持ちには応えられない。諦めろ』そう言われたのはいつだっただろう。彼は優しいから、未練を残さないようにきっぱりと断ってくれる。けれど私はしつこく彼に付きまとった。どんな言葉を返されても、そっけない態度をとられても。それでも彼は私を無視することはなかったから。そして改めて、告げる。「好きだよ」「しつこいな、お前も」「ごめんね。でもやっぱり好きなの」彼は、困ったような笑みを浮かべ、優しいため息を漏らす。そして彼は、ゆっくりと私を引き寄せたのだった。

more...
com:0   14.11.26 23:15

あと100日

〜Atobe〜

授業中、だった。私が世にも珍しい光景を目にしたのは。跡部君の、居眠り姿。部活に生徒会に多忙な彼は、きっと自宅に帰ってからだってスケジュールは詰まっているのだろう。それでも毎日疲れなど感じさせずに完璧なまでに完璧で、やっぱり完璧なキングをやってのけている。そんな彼が、眠っている姿を私は初めて見た。

教室の窓から差し込む陽光が、彼の美しい横顔を照らしていた。僅かに吹き込む少し冷たくなった風は、ブラウンがかった髪を揺らし、その美しい顔に影を作る。

時を、止めてしまいたかった。

きっと彼が寝ていることに気付いているのは、私だけだ。普段は声を掛けることはおろか、直視することだってままならない彼を、皆の憧れである彼を今だけは。この瞬間だけは、私が独占できるのだから。

そう、願った時。彼はその瞼を開き、そこから宝石のように強い輝きを放つアイスブルーの瞳が覗く。そしてその瞳は、真っ直ぐに私を見つめる。

「っ…」

驚き、息を詰めることで悲鳴を防ぐ。寝顔を盗み見ていたことがばれてしまったことの恥ずかしさと、彼の瞳に私が映っていることの驚きで、目を反らすことができない。

すると彼はその表情に微笑を宿しながら、頬杖をついていない方の手を自分の口元へ近づけ、人差し指を立てた。

『黙ってろよ?』

彼の唇は何も紡がないのに、私には確かに、そんな声が聞こえた気がしたのだった。

more...
com:0   14.11.25 14:55

あと101日

〜Tezuka〜
「残念ながら今の世の中は、真面目に努力した人間が幸せになれる世の中とは言い難い。しかしそれを理由に努力をやめてしまうのか?俺は、思う。例えそれがすぐではなくても、どんな形かわからずとも、努力した人間はいつかどこかで必ず報われる。そして、そんなお前の努力を見ている人間は必ずいる。少なくとも俺は、知っている。お前はよく頑張った。だから、もう少し頑張るんだ。辛いからやめるのではなく、頑張って良かったと思えるまで続けてみろ。その時初めて、お前は報われるはずだ。……もし、もしお前が最後まで続けて報われなかったとしても、俺がいるだろう。大丈夫だ。……頑張れ」

more...
com:0   14.11.24 22:45

あと102日

〜Tezuka〜
朝起きると、規則正しい寝息をたてながら穏やかに眠る彼女が目に入る。その頬に軽く触れると、彼女はゆっくりと目を開けた。「ん…おはよう」「すまない、起こしてしまったか」「うんんー、朝ごはん作るしもう起きるよ。リクエストある?」「休日くらい俺が作る。お前はもう少しゆっくりしているといい」彼女は低血圧で朝に弱い。それでも、毎日早起きをして朝食の準備をしてくれている。だから、休日くらいはゆっくりさせてやろうと思ったのだ。彼女はその表情を明るく屈託のない笑顔に変えた。「本当?でも国光だけじゃ心配だから、それなら今日は一緒に作ろう」嬉しそうな彼女の言葉に、俺は頷く。「ふふ、国光と一緒にキッチンに立てるなんて、私って幸せ者だなあ」なんて、眩しい笑顔なのだろう。俺の名を呼ぶとき、彼女はまるでかけがえのない宝物のようにその音を紡ぐ。幸せなのは俺の方だ。彼女と共にいようと決めたその日から、彼女は俺の太陽だった。

more...
com:0   14.11.23 23:30

あと103日

〜Hiyoshi〜
こんなに楽しそうなあなたを、初めて見た。優しい笑みで犬と戯れるあなた。いつもの神経質そうな雰囲気はどこにもない。「若、そんな顔できるんだね」「あ?」怪訝そうに私を見つめる表情には、先ほどの穏やかさは欠片もない。けれど。

「ふん…犬相手に嫉妬してんじゃねえよ」

そう言いながら、若が私の頭を強めに撫でた。私のご主人様は、飴と鞭の割合をちゃんと見極めているようだ。

more...
com:0   14.11.22 23:34

あと104日

〜Niou〜

「寒い。凍え死ぬぜよ」「はい、そう言うと思ってたよ」寒がりなあなたのために、私はカイロを用意してきていた。それを自慢気に差し出すと、あなたはなぜか不機嫌そうにカイロを見つめている。「どうしたの?ちゃんとあったかいよ?」「いらん」寒いと言うくせに、カイロを拒むばかりか不機嫌になるとは。なぜだろう。

先に歩いていってしまうあなたの背を見て、一つの可能性に行き当たる。

私は駆け寄り、あなたの手に自分のそれを絡めた。その手はぎょっとするくらいに冷たい。けれどちっとも離したいとは思わなかった。「ごめんね?」そう言うと「今度から気をつけんしゃい」と、先ほどよりも朗らかな表情で告げられたから、どうやら私の推測は当たっていたようだ。

more...
com:0   14.11.21 23:55

<< >>


×
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -