COUNTDOWN
*Attention
moreからあとがきと補足へ
感想、ご希望のキャラ等はコメントへ
日によってはR15程度のものもあります。
ご注意くださいませ。
*発売日決定につき再開*
▼あと81日
〜Shiraishi〜
細いその肩を抱き寄せて、首元に顔を埋めたら、優しくて甘い香りがした。そんなに強い香りでもないのに、何故か俺は目眩がする。「劇薬、みたいやなあ」「なにが?」「君の香りが」そう言うと君は、何言ってんの、と笑うけど。摂取したらくらくらと目眩がするし、切ない気持ちになんのにずっとそうしてたいと思ってしまう。そして強力な依存性がある。これが劇薬でなくて何なんやろう。俺は君の香りを胸いっぱいに吸い込んで、その細い首に口付けた。「君は、俺にどんな毒を盛ったん?詳しく聞かせてや」
▼あと82日
〜Otori〜
「鳳はさ、優しすぎると思うんだよ」「そうかな」「だって、あんなに頑張ってレギュラーになったのに、あっさり先輩に譲ろうとしたりさ」「あれは、宍戸さんだったからね」「どういうこと?」「宍戸さんは、サーブしか取り柄がなかった俺に、根気強くテニスを教えてくれたんだよ。『お前はすげえサーブ持ってるんだから頑張れ』って。だから俺がレギュラーになれたのは宍戸さんのおかげなんだ」「そう、だったんだ」「いつかは越えなきゃいけないけど、今はまだ、宍戸さんの背中を俺は見ていたいんだ。甘いこと言ってるかな?」「うんん。鳳らしいよ。いい先輩に出会えて良かったね」
▼あと83日
〜Tezuka〜
「着替えてるとこ見ててもいい?」
いたって普通のテンションでそう告げると、手塚は真顔で私を見つめた。そして長き沈黙の後。
「構わないが、理由を話すんだ」
わぁお。なんと許可が下りました。ほとんど冗談だったんだけど。まぁ手塚に冗談が通じるわけないか。
「幼馴染なのに、手塚の裸って見たことないなって思ってさ」 「呆れるほど下らない理由だな」
そう溜息をつきながら、手塚はシャツのボタンを外していく。残念ながら下は既に着替えてしまっていたらしく、着替えが拝めるのは上だけだ。
ボタンを外し終えた手塚は、そのシャツを脱ぐ。こちらに背を向けているため、見えるのは露わになった白くてしなやかな背中。筋肉はついているようだけれど、基本的に手塚は華奢だ。肩や腕には筋肉が程よくついていて、腰は驚くくらいに細い。その細い腰に腕を回してみたい気がしないでもない。そして美しく伸びた背筋のラインに釘付けになる。
………なんだこれ。綺麗すぎて、顔、めっちゃ熱いんですけど。てか、え、心臓バクバクいってるし、なんか眩しくて見てられない、え。
「て、手塚!!!用事思い出した!!着替え見せてくれてありがとう!!またね!!!」
そう言い残して私は手塚の部屋を去る。おかしい。あいつは、いつの間にあんなに男っぽくなったのだろう。色気を纏うようになったのだろう。それとも、手塚に色気を感じてしまった私の方が、おかしくなってしまったのだろうか?
▼あと84日
〜Atobe〜
男の人を見て、美しいと感じたのは初めてだった。だから、思わずその顔に触れてしまった。頬を触り、生身の人間であることを確かめる。「おい、何しやがる」怪訝そうに顔を歪めるけれど、美しい顔を歪めたところでやはり美しいのだ。「ごめんなさい。人形のようだったから」「あーん?」「綺麗すぎて、人間と思えなかったの」目の前の彼は確かに動いていて、人としての物理的な温もりもあるのに、整いすぎた容姿が嘘みたいだった。けれどふと視線を落とすと、そんな整いすぎた彼の、唯一の生きている証、というよりも人間であることを裏付けてくれる証を見つける。それをみて、彼が本当に人間なのだと知る。そして、美しすぎる彼の人間らしさに触れた瞬間、ああ、もう私は彼に堕ちたのだなと悟った。
それは彼の、肉刺だらけの掌だった。
▼あと85日
〜Yanagi〜
幼いな、と思った。普段は年相応の美しさがあるが、眠っている時は無防備で、酷く幼く見える。そのことに俺は人知れず安堵する。まるで彼女と俺を隔てるものがなくなったかのようで。眠る彼女の頬に、口づけを一つ。するとうっすら目を開く彼女。「おはよう」「ん…おはよう」眠そうに目元をこする彼女を見て、俺は笑う。「まるで、眠り姫のようだな」「ん?どうして?」きょとんとするその表情は、目を覚ましても尚まだ幼かった。もしかしたら、俺達を隔てるものなんて、本当は大したことはないのかもしれないと。そう思わせるくらいには。目を覚ました愛しい彼女に、俺は再び口づけた。
▼あと86日
〜Tezuka〜
「手塚、チョコレートいる?」「そうだな、一つもらおう」「ふぁい」「おい」「?」「何故口に咥える」「ふひうすひしゃなひとあへなひ(口移しじゃないとあげない)」「では遠慮する」「ちぇー」「何がしたい」「手塚とちゅーがしたい」「…………」「え、引いちゃった?」「いや、そうじゃないが」「じゃぁなんで黙るの」「したいのなら、そう言えばいいだろう」「言わないとしてくれないんだ?」「…………」「ふふ、ごめんごめん、冗談だよ。はい、チョコレーt……んっ、!」「これで満足だろう」「…う、うん….」
▼あと87日
〜Shiraishi〜
最中、あなたは私を仰向けにさせると、背中を一心不乱に愛撫する。舐めたり、痕を残したり、撫でたり。そのなんとも言えない感覚に、私の体は小さく震える。「背中、エエやろ?君は背中にされる時が一番可愛らしい声出すもんなあ」「……っ」確かに、快感が全く無かったと言えば嘘になる。けれど、最初はここまでではなかった。あなたが、執拗に背中ばかり攻め立てるから。いつの間にかこうなってしまった。「あなたのっ…せいでしょう」「なんや、光栄なこと言うてくれるやん。まあ俺は何やらせても完璧やからな」「うるさい…っ、黙れエクスタ野郎…」「何とでも言い」次は、次こそはやり返してやると心に誓い、私はエクスタ野郎に身を預けることにした。
▼あと88日
〜Yagyu〜
髪の毛に、一つ。そして額へ、瞼へ、頬へ、耳へ、鼻先へ。小さなリップ音を立てながら、あなたの唇は様々な箇所を掠める。丁寧で、優しくて、彼らしい。けれどその優しさが、ひどくもどかしいとも思う。「柳生…」「何でしょうか?」「や、ぎゅ…う…」あなたに溶かされた私は、ただあなたを呼ぶことしか出来なくて。するとあなたは笑う。「全く、待てが出来ないお嬢さんですね。しかし、良いでしょう」そしてようやく、唇が重なる。彼の薄い上唇を咥えるようにすると、あなたは徐々に余裕を無くしていく。紳士という衣を脱ぎ捨てる瞬間だ。この瞬間が、私は一番胸が高鳴る。
<< >>
|