COUNTDOWN
＊Attention
moreからあとがきと補足へ
感想、ご希望のキャラ等はコメントへ
日によってはR15程度のものもあります。
ご注意くださいませ。
＊発売日決定につき再開＊
▼あと１２４日
〜Akutsu〜
貴方のキスは、苦い。「煙草、やめないの？」そう尋ねると、意地悪く笑い「やめちまったら、てめえが物足りねえだろうが」と、私に口付ける。口内に広がる苦味。確かに、私は貴方の苦さがないと、もうダメかもしれない。この苦味を”甘い”と感じてしまうくらいには、依存してしまっているのだから。
▼あと１２５日
〜Oshitari〜
寝不足で欠伸を繰り返す私を無理やり寝かせ、頭を自分の膝に乗せる。優しい香りが鼻腔を掠め、視界には貴方の微笑。「ええから、ちょっと寝とき」「でも、」せっかく貴方といるのに。そう言いかけた私を制止し、「俺が君の寝顔見たいねん」と。その言葉に負け、目を閉じる。襲い掛かる眠気に意識を預けながら、髪に触れる指の感覚を感じていた。
▼あと１２６日
〜SEIGAKU〜
組まれた円陣。部長の掛け声の後、皆の大きな声が上がる。トリコロールカラーを身に纏った彼らの戦いは、これから始まる。願わくばその先に勝利の栄光あらんことを。彼らの努力を近くで見てきた私は、密かにそう願うのだった。
▼あと１２７日
〜Echizen〜
貴方がオレンジを見つめる時は、彼のことを考えている時。「たまには会いたくなる？」と尋ねると、確信に満ちた表情で「あいつは俺が想像したように成長してるから大丈夫だ」とオレンジにかぶりつく。指に滴り落ちる果汁を、彼の手を引き寄せ舐めとる。すると「ヤキモチか？」と私を抱き寄せて耳元で笑った。
▼あと１２８日
〜Hiyoshi〜
若は、ねちっこい。性格も行動も、そしてキスも。何度も角度を変えて、執拗に口内を弄ばれるようなキスに、呼吸も苦しく、頭の芯がぼーっとしてくる。漸く解放され「若って粘着質だよね」と息も絶え絶えに伝えると、「お前のその顔が見たいんだよ」とニヒルに笑いながら私の目元に滲んだ涙を拭う。ねちっこく意地の悪い若だけど、その手つきはどこまでも優しいことを私は知っている。
▼あと１２９日
〜Tezuka〜
正直な気持ちを言うなら、あの時、無理矢理でも止めて欲しいと思った。彼の未来を危険に晒すほどの価値を、あの試合に見出せなかった。結局は私も跡部と同じように、彼の青学に賭ける想いを読み切れなかったのだ。あの試合が無ければ、青学は関東大会を勝ち抜けなかったのではとも思う。彼のあの姿は、勝利以上の力を青学に与えたに違いない。だから、今度は見守るよ。信じるよ。
▼あと１３０日
〜Zaizen〜
軟骨にピアスを開けて欲しいと、人に開けた経験どころか自分に開けた経験もない私に頼んできた弟。「上手く出来んかもしれんよ？」「ええよ」。恐る恐る鋭い針をマーキングした部分に刺して行く。血も出るし骨が固くて苦労しながらもようやくピアスを取り付け終わる。痛くなかったかと尋ねると「めっちゃ痛かった」と即答される。けれどそんな弟の表情はとても満足気に見えた。
▼あと１３１日
〜Atobe〜
膝にかかる重みは、幸せの重みだ。穏やかな顔で眠る貴方の頬にそっと触れる。美しい寝顔を眺めながら、身に余る幸せを噛み締めていると、貴方の瞼がそっと開く。そのアイスブルーに私を映すと、目を細めて微笑む。「手、あったかいな」と私の手を包む貴方の手も、同じように温かい。この至福の時間があるのなら、他には何もいらない。
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