「サスケの気持ち分からなくもないんだ」
朝飯を食いながらなまえが急にそんなことを口にした。昨日五代目にたまたま質問したことをこいつが知ってる筈もないのに、妙なタイミングの良さに何故だか分からない緊張感がオレの中だけで少し流れる。
「どういう意味だよ」
「うーん、特に意味はないけど」
なら言うなよ。変に気になっちまうじゃねぇか。なまえはそれ以上を話す素振りもなく、黙々と飯を済ませ台所へ食器を運んでいってしまった。なんか最近みんな秘密事多いんじゃねーの。昨日のチョウジの話もついでに蒸し返してしまった。はぁ、めんどくせー。
「ねえシカマル」
「、なんだよ」
食器をさげ終えたなまえが戻ってきてオレの顔を覗き込む。あっちからしたら訳も分からないだろうが、少し不機嫌になったオレはついぶっきらぼうに答えた。
「どうしたの?」
「べつに」
「え、怒ってんの?」
「はぁ、そんなんじゃねえよ」
「ため息ついてるじゃん」
「なんでもねーって、でなに」
「そんな態度だとすっごい言いづらいんですけど」
あからさまに呆れた様子でオレの前に正座するなまえ。そんなところに座られるとオレは動くに動けない。なまえの頭にポンと手を置いてやると、目を三日月のように細めて笑う。猫みたいだ。
「今日、ピクニック行かない?」
「はぁ?」
「あ、またため息」
気まぐれなところもそっくり。