あいすみるくを一杯。


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Loved by you

倉「あのーぉ…南沢さん?」
南「どうした、倉間」
倉「これは一体…」
俺は苦笑いしながら言うと
南「これからお前を食う。それだけさ」
と平然な顔をしてそう言い放った。

何故こんなことになってしまったのか。
いつものように帰る支度をしていると、
突然南沢さんが教室にやってきた。
珍しいので「明日、嵐くるんじゃないですか?」とからかうと、
冷静に「明日は曇りだ」と返されてしまった。
そして真剣な顔で「ちょっと来てくれないか」と言った。
えっ、と驚くのもつかの間、南沢さんは俺の腕をとり返事も聞かず足早に歩き出す。
文句を言いたくなったが、今日は部活も無いことだしついて行くことにした。

すると体育館の倉庫についた。
倉「まさか、荷物運んどけとか言うんじゃ…」
南「ちげーよ。もっと楽しいことだから心配すんな」
パシリじゃないと聞いて安心したが、なぜか嫌な予感がした。
楽しい?しかもそう言った時の南沢さんは、ニヤリと含み笑いをしていた。
とりあえず中に入ると、ガチャンと鍵の閉まる音が聞こえた。
倉「えっ!?」
南「体育倉庫に二人きり…わかってんだろ?」

とまぁ、こんなかんじで今に至ってます。
南沢さんは、急に甘い声になった。
南「なぁ、倉間…」
倉「ひゃっ!?いきなり髪、触んないでくださいっ!」
南「ずっと思ってたんだけどさ、」
倉「(ムシかよ…)」
いつものことだからと、もう慣れてしまっている自分が怖い。
南「お前の髪って、きれいだよな」
倉「は、今ごろ何言って…」
南沢さんは続ける。
南「お前の目、お前の耳、お前の唇。倉間のそういうとこも、全部好きだぜ…?」
倉「マジ、今日の南沢さんどうしたんですか!?」
その時の南沢さんは、いつもに増してすごく色っぽかった。
こんなんじゃ逃げたいのに逃げられない。
南「初めてお前とキスした時、俺が舌入れたり動かしたりする度ビクッて動くのが可愛くてさぁー、」
倉「それはいきなりするから驚いただけで…っ!」
南「それに少しよだれ垂れてて。しかも『何するんですか、いきなり!!』とか言って怒って帰っちゃうし」
南沢さんは笑いながら言ってるけれど、俺にとっては辱しめにしか聞こえない。
すると突然怖い顔になって、「お前、ふざけんなよ」と言われた。
どこでふざけたんだよ。
全くわけがわからなかった。
倉「ふざけてなんかないです」
南「こんなに俺を好きにさせやがって…!」
倉「…ッ!?勝手に好きになったんじゃないっすか!!」
自分で言うと、すごく恥ずかしい。
南「そうやって照れるとすぐ目をそらす」
倉「照れてるわけじゃ…っ」
南「たまんねぇんだよ、そんなお前が」
倉「ハァ!!?」
そう言うと俺の服の中に手を入れてきた。
倉「え、ちょっ、何やって…」
南「ごめん、もう無理。倉間、おとなしく俺に襲われろ」
ニヤッと笑うその笑顔には、爽やかさなんて微塵もなくて。
倉「無理です!てかそんなだめでしょ、捕まりますよ!?」
南「いーんだよ」

ちゅ。

倉「や…っ!」
さらに南沢さんは舌を入れてきた。
倉「ちょ、待って」
南「だから無理。嫌だ」
倉「んっぁ、」
南「そんな甘い声出しちゃって」
意地悪に笑う南沢さんは、最高に色っぽいと思う。
中学生とは思えない程に魅力があった。
南「なぁ…、俺が絶対に気持ちよくするから、いい加減おとなしくしてろ?」
倉「うー!!」
精一杯抵抗するが南沢さんの力は意外に強く、全く歯がたたなかった。

倉「何で…なんでそういうことばっか!」
俺は泣いてしまった。
えっ、と驚く南沢さん。
俺だってなんで泣いてんのかわかんねぇょ…
南「そんな嫌だったのか…ごめん、倉間」
そう言って南沢さんは体を離す。
嬉しいはずなのに、寂しくて怖くて何より悲しかった。
倉「やだ、行かないで…」
知らぬ間に抱きついてしまう。
南「俺が嫌なんだろ?だったらもう構うなよ!」
倉「南沢さんがいなくなる方が嫌です」
南「はぁ?意味わかんないから」
南沢さんは俺を振り払い、出口に向かう。
ここで負けたらもう会えない気がした。
だからもう一度抱きついて、全て伝えるんだ。
倉「俺も、南沢さんが…好きなんですッ!」
南「えっ、ちょっと待って…」
倉「俺とは違って色白で、冷たいフリして実はすんごい仲間思いで、頭良くて、いっつもいいニオイして…とにかく南沢さんの全部が、好きなん…」
南「もーいーよ」
倉「えっ」
呆れたようにため息をつく南沢さんに、俺はどうしようもない思いになった。
このまま終わっちゃうのか…そう思った。

だけど次の瞬間。
南「お前が俺のこと好きだなんて、とっくに知ってんだよ」
全く思いもよらなかった言葉が返ってきた。
倉「じゃあ、なんで…」
南「考えてみろよ。唐突に拒否られて不安にならない奴いるか?」
不機嫌そうに言うので「えっと、すみません…」と反射的に謝ってしまう。
そんな俺を見て、南沢さんは微笑む。
南「ばーか。しゃーねぇから、お前の速さに合わせてやるよ」
倉「それってどういう…」
困惑する俺をよそに、南沢さんはニカッと笑って
南「倉間がヤりたくなるまで待ってやるって言ってんの」
と言い、俺の頭をわしゃわしゃと撫でた。
倉「残念ながらその手には乗りません」
倍返しと言わんばかりに満面の笑みで言いのけると、チッと舌打ちをした。
南沢さんがそういうことを言うと、全く冗談に聞こえないので非常に困る。
だけど、そんな所も好きだと言ってしまいそうで、いつから自分はこんなドMになってしまったのかと最近、毎日考える。

南「なぁ、この後ホテル行かない?」
倉「…なんですかその、女子のプリとりに行かない?的なノリ」
南「気軽に行こうと思って」
倉「一回、南沢さんは反省をしてください」
南「ウィッス」


*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚*

あとがき

前に書いてたのをリメイク&付け足して上げました
=結構gdgdだけど気にしたら負け←
そして倉間さんナイスツッコミ。
真ん中らへん、ヘタレだったのにね!

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