あいすみるくを一杯。


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02.急接近

切なさに憂鬱になる真唯をよそに、進路面談室に着いた。
俺は一つ大きな深呼吸をして、ドアをノックし中へ入る。
「ちーっす。ちゃんと来ましたよ?」
にっこにこしながら蒼に近づき、隣に腰を掛けた。
「何?だるいから、早く終わらせたいんだけどなぁ…」
そう言って視線を逸らすので、視界に入るように移動する。
「そんなこと言って、本当は俺と二人っきりになりたかったんじゃないの?」
「なわけ…っ!」
蒼先生の手首を壁に押し付け、残り5センチで寸止めする。
一瞬、時間が止まる。
あぁ、このままキスしたいなぁ。でも、そんなことしたらこの関係ともおさらばか。
蒼は空気を切るように口を開こうとするが、それは制止された。
何が起こったのか理解できなくて、でも確かに触れてる感覚はあって、頭が痺れて何も考えられなくなった。
「ばーか…」
ついにやっちまった。
でも、不思議と後悔は無い、気がする。
蒼は相も変わらずただ呆けているだけであった。
「…もう帰れ」
一言そう言って、蒼は部屋を出て行った。

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