絡まった赤い糸
甘
ラン様へ 12110Hit記念
「お前ら、ずっと一緒に居て嫌にならねぇのか?」
突然言い放たれたサソリの台詞に、一瞬身体が固くなる。なんで私たちのことを何も知らないくせにそう言うことを簡単に言えるんだろう。大体、そんなの
「当たり前でしょ?嫌になんてなりませんー!ね?イタチ?」
「あぁ。」
「そーかよ、気持ちワリィ。」
「き、気持ち悪いとは何よー!!」
私が怒って立ち上がった瞬間、サソリも素早く立ち上がってそそくさと自室へ逃げ帰っていった。何よ、何よ、私たちが今までどんな辛い思いをしてきたのかも知らないくせに、偉そうに批判ばかり。私はイタチと5年も会えなかったのよ、5年!みんなちっとも分かってない。どうせ私とイタチはただのバカップルだ、って思ってるんだ。
「○○、」
「…なに?」
「あんな奴等、放っておけ。一々気にしていたら持たないぞ。」
「…うん、ありがとうイタチ。」
そしてイタチに手招きされるがまま彼の隣に座ると、すぐに降ってくる口付け。その行為に酔っていると、私たちを馬鹿にしている人達のことなど本当にどうでも良いと思えてくるから不思議なもので。やはりそれくらい私の中でイタチの存在は物凄く大きいのね、私この人と出逢えて良かった。
「…イタチ、」
「○○、」
やがてソファにもたれ縺れ合う2人、キスはより深く濃いものへと変わってゆき、吐息もどんどん甘くなっていく。遂にイタチが○○のコートのボタンに手をかけた、
「馬鹿野郎!」
「…ちょっと、なんでこんな時に…」
「お前ら、ここがどこか分かっててやってんのか?うん?ここはみんなが集まる広間!イチャつくなら自分の部屋でやれ、うん!」
「あ…そうだったわね、ごめんなさい。イタチ、続きはお預けみたいよ。」
「…仕方ないな、」
そう言うと彼は○○を軽々と抱き上げて自室へ向かう。後ろではデイダラが溜め息をつきながら笑っていた。
「どうしようもない奴等だなぁ、うん。」
お楽しみは、まだまだこれから。
絡まった赤い糸(それは絶対にほどけない絆。)
2009.3/14
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