駄ン文ロンパ35
2014/08/12 06:00

【もふもふ】


辺古山「もふもふが足りない」

左右田「えっ」

辺古山「もふもふが足りない」

左右田「えっ……一体俺に何を求めてるの……」

辺古山「もふもふ」

左右田「無茶ぶりも良いところだな。もふもふなら田中のハムスターが居るだろ」

辺古山「この前もふもふしたら田中に『二度と触らせん』と言われた」

左右田「どんな触り方したんだよ」

辺古山「こう」ぎゅっぎゅっ

左右田「お前それおにぎりの握り方じゃねえか」

辺古山「これが一番もふもふ出来るのだ」

左右田「そうかも知れねえけど、相手はハムスターなんだから駄目だろ」

辺古山「ああ……という訳で左右田、握っても良いもふもふを作ってくれ」

左右田「だから無茶ぶりは止めろって」

辺古山「大丈夫だ。メカニックのお前なら出来る」

左右田「メカニックを何だと思っているんだ」

辺古山「凄い物を作れる職人」

左右田「漠然とし過ぎてて困惑するわ」

辺古山「作れないのか」

左右田「作れないっつうか、それ手芸の領域だろ。専門外だ」

辺古山「お前学級目標のウサミストラップを作っていたではないか」

左右田「うっ」

辺古山「あんな感じで頼む」

左右田「……あ、あれは設計図があったからで……」

辺古山「頼む」

左右田「……どんなものが出来ても怒らねえ?」

辺古山「ああ」

左右田「……じゃあ、作る」

辺古山「宜しく頼む」




――次の日――




左右田「辺古山」

辺古山「出来たのか」

左右田「あー……うん、まあ……これなんだけど」

辺古山「……カラフルな毬藻か?」

左右田「え、えっ!? ま、毬藻じゃねえよ! もふもふな毛糸使って作ったもふもふ玉だよ!」

辺古山「しかし、この形は毬藻にしか……」

左右田「……俺な、物を作るのは得意だけど、芸術作品を作るのは無理だから……美的センスとか無いから……」

辺古山「……すまん」

左右田「……おう」

辺古山「しかし触り心地は素晴らしいぞ」もふもふぎゅっぎゅっ

左右田「それなら良かった」



戻る | 進む




戻る


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -