ダブルスタンダード


『オーロ様、本当にあの男を素通りさせてよろしかったのですか?それに、先程あの男と話していたことは……』

身柄だけは――――。

「……――バカラ、船内に大量の電伝虫を設置された可能性がある。いきもの係をコントロールルームへ行かせて映像をチェック、手の空いている全ての者と連携を取らせろ。特にプライベートエリアは使用人たちを総動員し徹底的に調べあげてくれ」




「騒がしいな。何かあったのか、タナカ」
「どうやら革命軍の幹部が国内に侵入していた模様です。オーロ様からのご指示で、ただいま奴等が設置した盗聴用の電伝虫を回収している所でございまして……」
「その幹部は捕らえたのか?」
「いえ、取り逃がしてしまったと」
「…………オーロはどこにいる?連絡が取れないぞ」
「おかしいですね、つい先程までお話していたのですが……」

「――――捜せ。オーロを見つけ出しわたしに知らせろッ!今すぐだ!!」




「サボ君どこ行ってたの!」
「マックスはどうだった?」
「キミがどっか行ってる間にあたしがちゃんと見つけたわよ!でも“VIPルームに潜り込めそうなんだ、ちょいと顔ぶれを見てくるぜ”ってまだ残るみたい……って、だから!キミは一体どこで何をしてたの!?」


「……フられちまった」


「はあ?」


  
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