めもあてられない
『劉輝』の味方であろうとして、味方になれなかった主人公ネタ。怪我してはいけないから遊具を取り上げるようなタイプの人。余計なお世話をしてしまう人。

劉輝がぴゅあぴゅあなことをいいことに、彼で遊ぶ霄太師が嫌い。

温泉旅行、花火大会、熊退治で、散々な目にあう劉輝、それを意にも解さないどころか、からかって楽しんでいる始末の一同に対して。
「仮にも王ともあろうお方に貴方がたは! 何を考えているんです!!」
ぷんすこぷんぷん! 劉輝を慰める。正義感を発揮しているのかもしれない。
いつでも泣きつかせる構え。甘々。

「やりたくないことはやらなきゃいい」という、人をダメにするのが得意そうな人。それと同時に、甘えた人はこれじゃダメだと思わされる人。

求婚をずっと突っぱねながらも恩恵にはあやかっている秀麗ちゃんに対して。
「愛されているからといって、貴女のはそれを甘えて利用しているに過ぎないんではないですか。それではあの方があまりに不憫だ。あの方はそれでも貴女を愛するでしょう、貴女もそれを知っているのでしょう。
誰かから向けられる思いに、何も返さず、欲しいものだけ貰うそれは、私には酷く惨いことのように思える」
それっぽいこといってそうで、単に劉輝とくっついてほしいだけで言ってる。そういう言い方をするのが、彼女を揺らがすことだろうと考えて。

王であることに苦しむ劉輝を知って、王などやらなくてもいいのではないかと旺季派に加担。
要は裏切り、なのだが。本人にその気はなく、正しいことをしていると思っている。

「私はただ、貴方様のために、ただ、そう…貴方様が苦しまぬように、それだけを願って、それだけを望んで…」

劉輝に、必要ないと告げられる。
劉輝に傷付ける意図はないが、主人公のそれは優しさではなくお節介であるという。自分のしてきたこと、自分の在り方、自分の存在が彼にとってとるも足らぬもの、必要のないものだと確信する。
ただ、劉輝の前を去る。引き止める劉輝の優しさが痛くて仕方がない。しかし、己はそれを求めているのではない。彼に必要とされたいのだ、慈悲を受けたいのではない。

ただただ、悲しい。悲しくて仕方がないと、ふらふら。

ぱったり皇毅に会う。彼に誘われて、王を裏切ったのだったか。

「誰も、慰めてはくれませんでした」
ぽろり、涙を零し。もちろん皇毅も慰めてくれるはずもなく。呆れるような反応。

ただ、もう何も考えたくないとでもいうように、貴陽を遠く離れた地へ。引きこもる主人公。

秀麗ちゃんの訪問。
慰めようと、励まそうと、そして諭そうとする彼女。ただ彼女が羨ましく妬ましい、それと同時にそんな彼女だからあの方は彼女が良かったのだと気付き、ああ、ってなる。
劉輝様にご自愛下さるようお伝えくださいと、それだけ彼女に言って、劉輝とは決別して、おわり。

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