▽三次試験
「原作にいない試験官来たー!」


その試験官に櫂兎は初対面で顔面を掴まれた。


「あんたもトリッパーなわけ? はあ、多すぎだろ。なんなの、ハンターツアーでもしてんの?」


「ツアーは知らないけど、試験参加中の試験官とかもいるね」


しかしトリッパーか。いい呼び方を知った。


×


「20人くらい減らせって言われたから減らすぞー」


そういって彼は箱を持ってきた


「この箱の中のクジで1から20の班に分かれてもらう。それぞれの班が好きな方法でこの三次試験の不合格者を一班に一人一人決めてくれ。制限時間は一時間、尚その時間内に決まらなかった場合は全員不合格。いいか、もう一度言うぞ、一班につき一人だ。過不足は認めない。一人未満もしくは二人以上の場合、班全員が不合格とする」


「ちょ、どこの逆宇宙兄弟!」


「黙れトリッパーめ! ほれ、開始!」


そう説明を終えた彼は受験者から離れたところにいる櫂兎のもとにまで来た。


「お疲れ様、なかなか人の悪い試験で面白そう」


「まあ考える時間がたっぷりあったしな」


にやりと笑った顔は、…うん、おぬしもワルよのおといいたくなる顔でした。


「班ごとに人数も違うみたいだな」


櫂兎の隣に座った試験官は受験者たちを眺め、息を吐く。


「さすが腕っぷしに自慢の奴らは戦いだしたか」


「すんなり棄権者の出る班もあるみたいだけれど」


「だなぁ」


「あ、6班が9班と合体した」


「クジひっくりかえしたらどっちも同じ札になるからな」


「あえてかー」


「面白いだろ。しかしそれに気づくとはさすが主人公組」


「だなー」




▽トリックタワー
櫂兎は塔の下をのぞきこんだ


「降りようと思ってんならやめとけよ、さっきのでけぇ鳥は見ただろ」


レオリオに肩に手を置かれ、櫂兎は少し驚いた顔で振り返り、ほほ笑む。


「これくらいの高さなら大丈夫だ」


「は?」


次の瞬間櫂兎はレオリオの視界から消える。――タワーから飛び降りたのだ。


地面着地の寸前でタワーの壁を蹴り勢いを殺し地上に降り立った。少々地面がえぐれているが気にしない


「10点!」


ぴしっとポーズを決める櫂兎にタワー上のだれもがどうしてこいつ見学者なんだろうと思った。


×


「おお、タワー揺れてる」


多分、上から下まで床ぶち抜いてる人がいます。


ちなみにヒソカとイルミとのババ抜き大会は人気でした。絶対全員命知らずのトリッパーだ…。俺もしたけど




▽狩るものと狩られるもの
「ターゲットのプレートが3点、それ以外は1点。受験者の中にプロハンターが試験官として参加している。その者の札は1枚で6点だ。見学者のプレートは0点」


「何気に参加者にカウントしないでください」


しかも0点って切ないな。


×


「何で襲ってくるんですかヒソカさん、もっと魅力的な人いっぱいいるじゃないですか、0点は何枚集めても0点ですよ」


「酷いや櫂兎、タワーの終了待ち時間にしてたババ抜きの続きしようと思っただけなのに◆」


「ならその殺気と酷い顔隠せよ」


ものすごく怖い顔してる、これはもうトラウマレベル


×


どうやら合格者さんは自分がターゲットだったりハゲゾーさんと札交換したり色々な体験をしたようです。俺も恐怖体験をしました。忘れたい




▽最終試験
「キルア過保護派と原作厳守派の醜い争いが…」


こういうとき傍観派でよかったなと思う。
結局原作と大筋は変わらず、第287期ハンター試験は終わりを迎えた。

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