発ってから3日ほどたったろうか。水音がして、水飲み場かと思えばトロッコが止まる。燭台を持って行ってみれば
「……ここでまさかの舟って」
どうやらここは川の伏流のようで、周りは所謂用水路のようにかっぽり天井が掘ってある。
水の流れは見事に藍州方向。俺は舟に荷物を移動させ乗った
暗い中燭台の光だけがあたりをてらす。川の水がてらてらと光を反射するのが不気味である
俺は取り敢えず「さいうんこくげんさく」を読み返すが、書いた時点で色々忘れていたのでなかなか不十分な未来日記になっている。
読んでいるうちに眠くなったので俺は燭台の火を吹き消し船に寝転んだ
目覚めて燭台に火を灯す。その瞬間舟が揺れた
「っえああ?!」
いきなりのことでパニックになるが、どうやら船が急に止まっただけのことらしい。なぜ止まったのかと周りをみれば、水がない。そして真横に階段。
船旅は終わりということだろう。俺は荷物を持ち降りて、燭台を持ち階段を上がった
しばらく上がったところで、定番のトロッコがみえた
乗り込んで進ませる。そして思う
川の流れ方向的に、帰りは舟、使えないんじゃ?
馬で帰ることになりそうだと思った。
それから多分2日くらい経って、トロッコも終点。ここからは階段
のぼるのしんどいなーとか思いつつ、休み休みのぼる。いくら時間が過ぎたか分からなくなってきた頃にそこに行き着く。
「……行き止まり?」
土の壁のようになっているところを、探ってみるがとってのような物はない。ぐいと押してみるとバタンとその土壁は倒れた
その外のまぶしさに俺は少し目を瞑る。そして恐る恐る眼を開ければ―――大きな湖面は澄んだ琥珀色をした、自然豊かで美しい湿原に出た
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