進士、下っ端官吏 38
様子を伺えば、意外そうな顔を三人とも浮かべて付き合わす
合わせ鏡のようでなんだか奇妙だ。



「意外だね。思ったより若いし……というより、若くみえると言った方が正しいのかな」


「もっと女傑っぽいのかと思ってれば意外と普通だし」


「どちらかというとしおらしい美人だね」


うんうんと頷きあう三つ子を殴りたくなった。どうして春色といい三つ子といい、俺を苛立たせるのが得意なんだろう。
「……単刀直入にききます。私に、何の御用でございましょうか?」


「会って見てみたかっただけだよ」


その答えに俺はずっこけた


「邵可殿の知り合いだときいて、少し興味が湧いてね」


「うちの可愛い弟も、お世話になってるみたいだし」


「…春色四男はどうして藍州に監禁しておいてくれないんですの? 後宮に桃色撒き散らされてすごく迷惑ですのよ、監督不届きいきだと思いますわ」



「本人が華蓮殿に会いたがっているのでね」


「私は顔を見たくもありません」


そうしてツンとそっぽをむけば、三人とも面白そうにこちらをみている。




「……なんですの?」


「いや。面白いと思ってね」


「女性に面白いだなんて失礼なお方…」


「藍家当主三人相手にここまで堂々と物言いする君も君だけど?」


「あら、人が人と話をする時に相手がお偉い方だったなら、思ったことを口に出してはいけないのかしら?」


ニコリと言い返してやれば、またまた目をパチパチ瞬かせた後彼らはいい笑顔になった


うわー、このスマイル藍家お家芸かよ

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空中三回転半宙返り土下座
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