人形姫・04


あれから1ヶ月。

波の国から帰還し、木の葉に戻ってきた第七班。まだ早朝で、人もまばらだった。カカシはナルト達3人の方に振り向き、口を開く。

「じゃ、解散!」
「先生ラーメン奢ってくれってばよ!」
「ナルト、あんた朝からラーメン?」
「フン」
「報告書も書くからさ、じゃあね。ご苦労様」

部下を労うと、カカシは足早に家に帰る。

瞬身を使いたかったが、写輪眼の使用でチャクラの無駄遣いも出来なかった。
歩きながら、名前の顔を思いだす。帰ってきたら、喜んでくれるだろうか。なんて、ニヤニヤしてしまうのを止められなかった。
ドアの向こうには、小さな気配が2つ。カカシの頬が緩む。静かに鍵を開け、ゆっくりと玄関をあけた。廊下をゆっくりと進み、リビングに入る。

ソファにパックンが眠っている。名前が買い与えたのか、美味しそうな骨のオヤツを大事そうに抱き締めている。

「パックンただいま。世話掛けたね」
「拙者にガキの子守など、全くだ。まぁ、また機会があればやらんでもないが」

口は悪いが、満更でもなさそうだ。
いつも被っているほっかむりが綺麗になっているし、骨を貰っているし、パックン用クッションまで用意してあるなんて。いつも戦場に呼ぶ俺と違って大切にして貰ってたんだなぁと名前の優しさを感じる。にしても、パックンを手懐けるなんて、すごい女の子だよ全く。

「拙者は帰るぞ」
「ありがとう、今度お礼するね」
「もう、名前から貰った」

パックンは、骨を咥えると煙と共に消えた。
家の中には名前の気配はあるが、大人しい。寝ているようだ。カカシは、こっそりと名前の気配がする寝室に向かう。

「名前……」

カカシの忍服を抱き締めて眠っている名前。なんていじらしい。気付かれないように、名前にキスを落とす。
鼻をくすぐる名前の香り。離れていた時を埋めるように、カカシは口布を下げて口付けを繰り返す。

「……ん」

名前が身じろぐ。

「起きた?」
「……………」

起きることなく、小さな寝息をたてている。食べちゃいたい位可愛いくてカカシは溜息を漏らす。

「罪な女の子だよね……」

抱き締めたい欲求を抑え、任務で汚れた体をシャワーで綺麗にする。名前が初任給で買ってくれたパジャマを着て、そろりとベッドに入り込み、前から名前を抱き締めた。花の香りに包まれると、安心感からかカカシは直ぐにウトウトと眠りについた。





「……うーん」

目を覚ますと、目の前に忍服が。
そっか、昨夜抱きしめながら寝たから…と、忍服を掴んだ所で違和感に気付く。

「カカシ……さん?」

見上げると、瞳を閉じた端正なカカシの顔。信じられなくて、名前はカカシの頬を撫でる。やっぱり目の前にいるのはカカシだ。名前は、嬉しくて小さな声でウフフと笑った。すぐにカカシは、目を覚まし薄く瞼を開けた。

「……名前、寝てた……」
「カカシさん、おかえりなさい」
「ただいま。ずっと名前に会いたかったよ」
「私もです……」

そんな可愛い顔しないでよ…。
セーブ利かなくなっちゃう、そう囁きながらカカシは名前に口付ける。

「我慢できないかも」
「ん!?」

カカシの舌が名前の唇に触れ、名前は驚いて少し唇を開いた。その瞬間を逃さず口内にカカシの舌が侵入する。
初めて舌と舌が触れ合う。その度に、体をゾクゾクとした快感が駆け巡る。
訳が分からないけど、もっとカカシに触れたい。名前は、困りながらもカカシの舌を追いかける。ずっと触れたかった名前の舌が、自分を求めている。それだけで、カカシは我慢ならなかった。

「可愛いね」

首筋に舌が伝う。

「良い香り……」


耳たぶを唇で挟みながら、名前に熱っぽい声で囁く。耳たぶから、ゾクゾクと痺れが伝わってお腹の底がキュンと熱く締め付けられた。

「俺の忍服抱いて寝てたなんて、そんなに俺の事好き?」
「……すき、です」

顔を赤くして、名前は消え入りそうな声で答えた。期待通りの答えと反応にカカシは満足そうに微笑むと、名前のパジャマのボタンを外し始める。

「……カカシさん?」
「名前、いい?」
「えっと」

名前は、目をぎゅっと瞑ってコクリと頷いた。
カカシの指が、初めて服に隠れた素肌に触れる。
くすぐったいような感覚に、鳥肌がたつ。パジャマをはだけさせれば、見た目よりも豊かな胸がカカシを誘う。下着の上からその膨らみを揉みしだいた。

男の人に裸を見られて肌を触られたことは初めての経験だった。カカシの指が下着の中に入り込み下にずらすと、桃色の頂があらわになる。

「ここも可愛いね」

指で頂を転がすと、名前の体は意識に反して震えた。次第にそれは硬さを増していき、カカシは指で弾くように転がす。強い刺激で赤くなり、カカシは頂を慈しむように優しく舌と唇で包み込んだ。
名前の口から息に包まれた猫のような声があがる。

「可愛い……」

辛抱たまらず、カカシは自らの服を脱ぎ捨てる。無駄のない鍛えられた筋肉に傷だらけの体。カカシは、名前の肌と自らの肌を重ねピッタリとくっつけた。カカシの熱が、名前の肌と混じり合う。

「気持ちいい?」

恥ずかしくなって、名前は目を逸らした。
曝け出された体、カカシに触れて欲しくてウズウズし始める。自分の体がこんなに熱くなるなんて、初めての経験で名前は困惑する。自分がおかしくなってしまったんじゃないかと不安になる。

「ここ、濡れてる」

胸の頂を啄みながら、カカシの指は名前の最深部へと伸びる。

カカシの指を締め付ける名前の中。カカシが名前の体に、紅い跡を残せば残すほど潤いを増していく。
指は動き回り、自分でも触れたことのない場所が乱される。

「名前……」

何度も何度も指で掻き回され、体が言う事を利かないほど痙攣する。初めての快感に、名前はどうにかなってしまいそうだった。嬉しいのに、体験したの事の無い快感に不安でいっぱいで名前はカカシを求めた。

普段は幼くも美しい鈴を転がす声が艶めかしくなり、声を聞くだけで果ててしまいそうだ。

「恥ずかしいと思うけど、止めないからね」

カカシは名前の足を広げると、内腿にキスを何度も落としていく。唇と舌が滑らかな肌を滑り、女の香りに誘われて次第に付け根へと近付いていった。そして、舌を這わせる。
突然触れた熱い舌に、名前は足を閉じようとする。が、簡単にカカシの腕がそれを阻み、名前の蜜を舐め取っていく。

「美味しい……」

舌は狡猾な程に名前の花弁や芯を掠めて行く。

「名前、いくよ」

カカシが名前に自身を擦り付ける。蜜に溢れたそこは、今か今かとカカシを期待しているようにヒクヒクしている。
カカシは、体を名前に押し付け、ゆっくりと中に侵入した。名前の中は、カカシを包み込んでキツく締め付ける。
名前は、痛みにカカシに助けを求めた。膝裏を持ち上げる大きな手に、小さな手を重ねる。

「力抜いて」

カカシのキスで、名前はゆっくりと力を抜く。痛みが少し和らいだ気がする。

「名前の中に入ってる……すごく気持ち良いよ」

吐息混じりの色っぽいカカシの声に、名前の耳はゾクゾクと感じてしまった。動く事なく口付けを続けるカカシの優しさが、名前の心と体を満たした。繋がった場所がどんどん熱を帯びてトロトロに溶け、まるで一つに溶け合ってしまったかの様だった。名前の中は、ジンジンと熱くなりカカシからもっと刺激が欲しいと訴え始めた。

「カカシ……」
「名前、動くよ」

名前が頷くと、カカシはゆっくりと動き始めた。カカシが腰を打ち付ける度に、胸が厭らしく揺れる。カカシの唾液で濡れた頂が、艶々と誘惑してくる。名前の頬は赤く上気し、唇は厭らしく濡れていた。

「名前、凄く綺麗」

カカシは、名前の頭を腕で包み込み、キスをする。突き上げるたびに、口の中に侵入する名前の吐息が恐ろしく甘美だ。名前の目尻から流れる涙を、カカシは舌で舐め取る。

名前がカカシを見上げれば、真剣な目に射抜かれる。自分は壊れてしまいそうなほど気持ちいいのに、カカシは真っ直ぐと見つめてくる。そんなに余裕なの?名前は羞恥心で、体が弾けてしまいそうだ。

「はぁ……我慢できない。激しくするよ?」

名前の腰を持ち上げ、根本まで何度も入るように激しく腰を動かすと、カカシは果てた。
名前の中いっぱいにカカシは自らを吐き出した。本当は吐き出すべきではなかったのかもしれない。でも、名前の中に自分の存在を入れる事で、名前をずっとこの世界に引き留められるような気がしたのだ。
カカシの汗が名前の体にポタポタと滴り、カカシは濡れた体で名前を抱き締めた。名前は、ハァハァと息を切らしてカカシを抱きしめ返す。

「ゴメン。名前が可愛すぎて我慢出来なかった」

名前は首を横に振ることしかできない。

「名前、可愛いね。本当」

ぐったりする名前の頭を撫でると、カカシは自分の部屋へ行ってしまった。何だか寂しいなと名前は思ったが、程なくして戻ってきた。そして、綺麗な指輪を差し出した。

「本当は昨日だったけど…18歳のお誕生日おめでとう。こんなタイミングでごめん」
「え、なんで、知ってるんですか?」
「木の葉に来た時、検査したでしょ?その時の記録見てたのよ」
「あ、そっか…あの時。カカシさん、ありがとうございます!」

思い切りカカシに飛び付く名前。

「好き!」
「こりゃ、やばいね……どーも」
「ん?」

指輪をはめながら、目をキラキラと輝かせる名前。シーツを被っただけの体がひどく美しい。所々赤く花を散らした白く滑らかな肌が誘惑する。

やっぱり罪な女の子だ。

もう1回戦、とカカシが名前に再びキスをする。幸せそうに笑い、好きと伝わるように鼻を擦りつけた。名前は嬉しそうに笑いながら、アクビをひとつ。

「名前……寝ていいよ」

カカシがそう言うと、小さな寝息をたてる名前。幸せそうな寝顔。

「激しくしちゃったかな」

こんなヤワな名前の体。丁寧に扱い、気を遣ったとはいえ、初めて男の体を受け入れさせただけでも負担が凄かったのだろう。

「ほんと、可愛い」

カカシはマーキングするように、名前の体にキスを落としていった。

「大好きだよ」

赤い花びらに染まった体をカカシは強く抱きしめた。



ー19ー

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