疑問
バタン、と部屋のドアが閉まる。
部屋にはオレ一人。
特にやることもないので、今この状況を整理してみる。
そもそも、何でオレはハルルにいんだ?
何か用でもあったのか・・・?
・・・駄目だ、わからない。
整理しようにも、分からなければ意味がない。
違うことを考えようと、ベッドに寝転がる。
そして、頭に浮かぶ先ほどの医者の顔。
「泣きそうだったな・・・」
部屋を出て行く寸前、チラッと見えた表情は今にも泣きそうだった。
何故か、その表情が忘れられない。
「なんだってんだ・・・?」
何かがおかしい。
まず、自分が目を覚ました時の彼女の謝罪。
まるで自分のせいで傷ついたような・・・。
次に、突然の質問攻め。
その質問内容がおかしい。
あれは明らかに、普通の人間に対する質問ではない。
何かを確認するような・・・。
「考えすぎか・・・?」
まあ、怪我が治れば会うこともないだろう。
妙に納得できないままオレは目を閉じたのだった。
[前←]
[次→]
Topへ