雨のち晴れ
今日は雨。
せっかくユーリと出掛けようと楽しみにしてたのに・・・と空を睨む。
しかし天候は変わらずどしゃぶり。
思わず溜息が漏れてしまう。
「どうした?」
一緒に出掛けるハズだった本人は、ベッドの上で剣の手入れをしている。
その光景を見てもう一度溜息をついてしまった。
「こら。人の顔見て溜息つくな」
「だってさ・・・・。せっかく出掛けようと思ったのに・・・・」
「ああ、そのことか」
そのことってなによ、と今度はユーリを睨む。
「別に出掛けなくてもお前がいればいいって」
一気に顔が赤くなるのが自分でもわかる。
なんでこういう恥ずかしい台詞をスラスラと・・・・!
ユーリは私の反応を見てニヤリと口角をあげる。
「〜〜〜〜〜〜っ!!」
「どうした?顔が真っ赤だぜ?」
「うるさい!わかってるくせにわざとらしい・・・・」
「なんのことだかわからねぇーなー」
「わからないなら棒読みしないの!」
ユーリは私の反論を聞き、また笑う。
その笑いに私はまた怒る。
その繰り返し。
いつも通りの会話になっており、ユーリがそうさせたと気付くまでもう少し。
(む〜!ユーリのばーか!)
(ははっ、可愛い奴)
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