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3つの恋のお題

2014/02/17
※風紀委員長受け
ゆがんだ独占欲/秘密の恋をしよう/君の世界を俺だけにして

007:ゆがんだ独占欲//風紀副委員長
この状況は一体どういうことだろうか。
裏切られた、とは、また違う。ただ、こうして護られるのはどうにも、間違っているような気がしてしまう。自分は其処まで弱くないはずであり、今までも今の様な状況は切り抜けてきた。幾度も。だからこそ、今の状況が、理解できない。否、どうして護られてしまっているのかについて、理解しているつもりでは、ある。
「―――――おい」
「委員長は、黙っていてください」
「それ「黙っていてください」………分かった」
有無を言わせない雰囲気は、付き合うことを迫られた時の彼に似ていた。もしかすると、恐らく、こちらの彼の方が―――
「委員長、終わりました」
「あ?ああ」
貴方はもう私のモノなのですから、勝手にどこかに行ったりしないでください。じゃないと、閉じ込めて私にしか会えない様にしてしまう。
切羽詰った様子でそう言われ、苦笑いを返すほか、無かった。

008:秘密の恋をしよう//会長
敵対関係にあるとされている彼と自分が付き合ってると周囲に知られたら、どうなるのだろうか。
神威はそんなことを、思う。生徒会長である自分と、風紀委員長である彼と。表向きには犬猿の仲であるとされている。それもこれも、今更どうにもならない小さなことが積み重なってしまったから故のモノであることは双方共に理解こそしているものの、納得できるかと言えば、別なのである。
「―――――神威」
「翡翠。いらっしゃい」
生徒会室で唯一、生徒会長のみが使える部屋。会長職に就いている者の許可が無ければ足を踏み入れる事が出来ないどころか、存在すら知ることが出来ないその部屋の隠し扉から現れた男前の美男子を見て、神威は微笑んだ。居心地悪そうにされているものの、嫌われていないことを、知っている。
「ああ」
「紅茶でも淹れようか。それとも、珈琲?」
「………紅茶で」
「了解」
彼と空間を共に出来るだけで、嬉しい。秘密の恋をしようと告げた時、珍しくもはにかみながら(お世辞にもそれは、彼の体格や容貌にあっているとは言い難い物ではあったが、神威の目には美しく映った)肯定を返してくれた彼を、愛しく思った。

009:君の世界を俺だけにして//書記
どうして。
狂ったように同じ言葉を繰り返され、縋る様に抱き着かれ。身動きが取れないと思いながら、拙い言葉遣いで何かを伝えてこようとする書記を、風紀委員長である男は突き放すことが出来なかった。おかしな転入生が来てから誰も彼もが、おかしくなっている。本来敵対しているはずの生徒会役員が自分に泣きついてきていること自体が、おかしい。
「いいんちょ」
「何だ」
「君の世界を、俺だけにして」
「…………あのなぁ、」
なんだそれは。意味が分からん。そう答えた彼は殊更に強い力で抱き着かれることになり、思わず呻き声を上げてしまう羽目になってしまった。

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