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3つの恋のお題

2014/02/16
※風紀委員長受け
どうしよう、変な気持ちになってきた/急がなくていいよ/涙は見せない


004:どうしよう、変な気持ちになってきた//副会長
この男が、こんな表情をするとは知らなかった。
古坂ゆうきはそう思いながら、風紀委員長である男‐佐土優治‐を気付かれない様に、こっそりと、見つめた。
瞬間、ぞわりと不思議な感覚が背筋を奔る。
「―――?」
会長と遣り取りをしている最中、悪態を吐きながらも優治は切なげに顔を歪めている。が、それは会長が彼の方を見ていない時だけであり、会長の視線が自分の方に向くと途端に、彼は表情を取り繕う。
(面白い、ですね)
実に面白いと思いながら、どうしたらあの男を手に入れることが出来るのだろうかと考えていた自分に気付いた古坂は、何故そんな思考に陥ってしまったのか、分からなかった。
その時は、未だ

005:急がなくていいよ//脇役
急がなくていいんです。
芳田の言葉に、五木は目を泳がせた。
「―――でも、ごめんなさい」
僕なんかに目を付けられなければ、貴方は知らないままでいられたのに。そのままで、居ることが出来たのに。好きになって、逃げ道を塞いでしまって、ごめんなさい。
芳田に言われ、五木は思う。
それは違う。と。
彼に捕まえられ、告白され。逃げ道を塞がれてしまったところで、嫌悪感はなかった。
「謝らなくていい」
ただ、もう少しだけ、待っていてもらえないだろうか。
五木の言葉に、嬉しそうに芳田が笑った。

006:涙は見せない//平凡
「見せてくれないんだ」
「何をだ」
「――――べっつに」
長身の彼がそうするのは自分の前だけであると、向井は知っている。知っているのだが、最近どうにも、かわいく見えすぎる為に困っている。涙こそ見せないものの、きっと気を抜けばすぐにでもみれるその姿をみたくて、仕方がない。
風紀委員長である彼が流す涙は、きっと、誰よりも綺麗なものなのだろう。
「ま、いいけどさ」
「だから、何……ッ向井」
「いただきっ」
かすめ取る様に唇に触れ、離れれば入江の耳が、赤く染まっていた。先程までの泣き出しそうな雰囲気は、霧散している。
「委員長って、かわいいよな」
「………同意しかねる」
「かわいいんだって。入江、ボク、君と同室になれてホントに良かった」
願わくば。いまでなくても、いつか。弱いところも見せてもらえると嬉しい、とは、告げず。

診断元→http://shindanmaker.com/a/125562


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