*up data | ナノ


None/ ≫ up data+

041~045

2012/07/29
理想と現実は違う/彼女は識っていた/意味のない仮定/逃げ水/明りのない部屋

041:理想と現実は違う
「巨乳が好きだ」「は?」「だから、おっぱい」「は?」おっばいが好きなんだ!触れたら柔らかくて弾力があってなんていうか、とにかくおっぱいが好きだ。と、俺の恋人であるはずのソイツは言った。一通りそれについて語った後、「まあおっぱいがなくても、俺はお前の事が好きだ」と、奴はそう言った。

042:彼女は識っていた
別にいいわよ、別れましょう。と、彼女は言った。好きな相手が出来たと告げ、何処の誰かと聞かれ、相手は男なのだと答えた俺に向かい、彼女は笑った。怒るでもなく、笑って、あなたとその相手がうまく行くとは限らないけれどね。と、楽しそうに言ってきた。(一体いつから気付かれていた?)

043:意味のない仮定
もしも今此処にいるのが、自分ではなかったら。そんなことを考える。考えてみたところで今の状態が変わることはない。「………気が重い」吐き出してみたところで、何も変わりはしなかった。無駄に豪華な生徒会室の扉を見据え、覚悟を決め、ノックの後、扉を開けた。(ああ、少しでも手を抜いていれば)

044:逃げ水
笑っている顔が好きだった。それだけだった。泣いているのが、みたかったわけではないのに。どうしてこうなったのか、問いかけたところで答えが返ってこないことは分かりきっていた。お前のせいだ。その一言が怖くて、僕は君から逃げるよ。許してとは言わない。許さなくていい、永遠に。

045:明りのない部屋
目を凝らしたところで何も見えなかった。ただ、真暗な闇が広がっているだけで、明るくもなく光など到底、見当たらない。果たしてこんなところで生きている意味などあるだろうか。そう考えてみたところで、満足に答えを出すことなど、出来はしなかった。(だからどうか、答えだけでも、)


copyright (c) 20100210~ km
all rights reserved.
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -