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026~030

2012/07/29
残された疑問/酷い矛盾だ/こぼれおちそう/ただの趣味/劇後

026:残された疑問
どこを好きになったのかを聞かれて、即答できなかった僕を見てバカにしたように笑った後、別れを告げられた。どこ、なんてそんなこと分からない。けど、好きじゃない相手に、しかも同性に抱かれることをゆるせるほどの人間じゃないのに。どうして、と、考えるほどグルグルと目がまわった。

027:酷い矛盾だ
なんで、人間失格だと言い放ってきた相手に助けられているんだろう。酷い矛盾だ、最高に笑える。
「助けてくれてありがとう」
そう言った後、なんてことは言わないよ。と告げた。別に君は君が正しいと思うことをしてきただけだ。それならそれでいいじゃないか?僕のことまで、巻き込むな。


028:こぼれおちそう
いつの日か、そんなことを思ったこともあった。だけどそんなことはないだろうと知っている。(だって、オレも彼も男だ)こうして、親友の位置にとどまっているのが一番いい。多分、その方が一番いい。そう、必死に思い込もうとした。(だけどもう、張り裂けそうだ。好きすぎて、)

029:ただの趣味
歌が好きで、その事を言えなかった俺は屋上に行き、雨の日以外は毎日歌っていた。そいつはいつの間にか傍にいて、気付けば大切な存在になっていた。その事を驚きながらも、それを狙って毎回来ていたのだと言われた俺は、ただ、苦笑を返すほかなかった。(そうだとしても、嬉しいと思った)

030:劇後
カット、と言われた瞬間視界が変わった。良かったと言われ、素直に嬉しく思う。この歳になって高校生を演じる事になるとは思わなかったが、勉強になることもあった。
「瀬良さん!」
「お!おつかれ」
「すみません!」
なにが、と聞く前に唇になにがが触れた。
(まさかの展開)



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