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001~005

2012/07/29
或る青年の話/支配者と読書家/とある少年の憂鬱/死神面接官と面談/転入生も腐男子

001:或る青年の話
彼は本当に少年の事が好きだったのです。ですが少年は彼のその気持ちを受け入れることが出来ませんでした。少年に拒絶された彼は、少年に対する気持ちを押し殺そうとしましたがそれも出来ず。終には自ら、命を絶ってしまったのです。仮にもし、少年が受け入れたとしても、彼は恐らく命を絶って―――…

002:支配者と読書家
まるで毒の様だ、と思う。彼の美貌は人を惑わす。彼の声色は人を従え、彼の存在はまるでこの世のものではない。
「りゅう」
そんな彼に唯一、惑わされなかった俺は、幸運にして不幸。だから俺は彼の事をいないものとして扱う。ただ、本の世界に没頭する。
「りゅう」
幾ら呼ばれたとしても、ずっと

003:とある少年の憂鬱
眼鏡がないと何も認識できないのだから、仕方ないと思う。それにしても、見た目重視、と言うのは酷く厄介だ。この容姿をどうにかする余裕など、あるはずがない。だから俺のことをいない者として扱ってほしいと思っているのに。何故、それを許してくれないのだろう。いい加減疲れた。漠然とそう思った。

004:死神面接官と面談
はぁ…死亡動機、スか。全部面倒になったからっス。オレの同室者がとんでもないやつでいろいろやらかしてくれたんスよ。学校辞めようとしたんスけど、転入生が悲しむからという理由で許してもらえなくて。殴る蹴るの暴行は日常茶飯事、は?あ、えぇ。だもんで飛び降りてみました。後悔は、してません。

005:転入生も腐男子
「アホか」「アホってなんだ!失礼だな!!」
「とりあえずその変装と演技、やめろ」「なんでそんなこと言うんだよ!!」
「残念ながら王道なのは副会長だけだ」「は?ちょ、え!?」
「早々に諦めろ、腐男子」「………ショックだ」
うん。俺もだ。ところでやはり、変装を解いた彼は、美形だった。


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