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どこまでも嘘つき
2012/07/05
双子
その言葉を聞きたくなくて、耳を塞ぐ。嘘だと思い込もうとする。無理だと、知りながら。踏み込んできたのは弟からだった。弟が踏み込んでくる前から、それがあってはならないことだと知ってしまっていた。
ーーー僕は、
だから、嘘を吐き続ける。だけどどうしたって僕等は双子で、片割れはきっと、本心に気付いている。それでも嘘を許してくれているのは、やっぱり双子で、
どこか通じるものがあるからじゃないかと、覆い被さってくる影を形式上拒否しながら、真実味の感じられない抵抗をしながら。そんなことを考えた。
(嫌いなんて、嘘。狂おしいまでに好きだ)