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小ネタ001~005

2014/03/20
ネタバレもあります
既出
hakusei/nine days/電車に揺られ、どこまでも。


伝わらない(非王道)
色彩地獄(非王道)

≪はくせいに来てから大分経った後の、俺とロウ/hakusei≫
「なあ」
「………」
「そんな顔しなくても当分帰りたいって言わない、よ」
「そうか」
「けど、やっぱり母さんには、」
会いたい。と呟いたら、泣きそうな顔をされたから。
どんだけお前俺のこと好きなんだよって思いながら、獣姿の彼を抱きしめた。

≪ぽっきーげえむ/nine days≫
「あーにーきっ」
「!?」
「ポッキーゲームしようぜ」
「………嫌だ」
「ん?」
「………お前怖いんだけど」
「ん??」
「その顔……んぅ?!」
「遣るって言わなくてもその気にさせてポッキーゲームに持ち込むから(にっこり)」
「………(逃げれる気がしない)」

≪新谷と水月/電車に揺られ、どこまでも。≫
「なにしてんだ」
「最近、変なんですよね」
「………」
「なんか、その…」
「空海」

このタイミングで名前を呼ぶのは、反則だ。

≪伝わらない/非王道≫
伝わらない、伝えられない。気づけば、視界が滲んでいた。てんにゅーせーの、焦った声が聞こえる。その周りの人たちはきっと、煩わしいものをみているかのように、おれをみてる、はずだ。
「おい、泣いてちゃわかんねーだろ?」
どこかいたいのか、とか、おなかすいたのか、とか。見当違いなことを聞いてくるてんにゅーせーに、それでも今日こそ、伝えようと口を開いた。
「お、れっ、静かに、過ごしたい、のにっ」
さわがしいの、とか、むだにキラキラしてるひと、と、いっしょ、とか、やだ。きらいっ
言った瞬間、目の前にいる人たちだけじゃなくて、周りの空気も含めて、凍ったように感じた。
(これからさき、どうしよう)

≪色彩地獄≫
世界は色で溢れかえっている。人が吐き出す息も、音も、何もかも。気分が悪くなる程、色で満たされているのに、転入生だけは、真白だった。温かみがない、彩りがない。
「―――、きみ、気持ち悪い、」
だから、目を付けられて手を取られた時に、周りの目を気にすることも出来ずに、言ってしまった。
--- キリトリ ---

「おれだけ?色がないのって」
「う、ん。君だけ。色が、ない」
「ふぅん。そうなんだ」
だけど、そうなのかも。そう言われて、どうしたら良いのか分からなくなった。他の人たちは今日も、各々色を吐き出している。なのに彼だけは、表情が変わっても音を発しても色がない。
「君は?」
「僕?」
自分の色は、見えないから。そう答えれば、微笑まれた。


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