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076~080

2014/03/20
居酒屋にて/面倒/お気に召すまま/ねぇ、/五月病の弊害

080:五月病の弊害
心のどこかぎ錆びついていく感覚に、どうしたって慣れる事が出来ない。いつか、いつかこの気持ちは誤ちだったのだ。と、そう思う日が来るのだろうか。
(ああ、だったら俺は、このままでいい。このままが、いい。)

079:ねぇ、
「簡単に忘れてしまう事は僕の美点でもあり、弱点でもあると思う」彼は言う。
「きっと明日、僕は君の事が、分からなくなってると思う」彼は、笑う。
「それでも、いいかなって。生きてるだけで、満たされているから」
だったらどうして、そんな泣きそうな笑みを浮かべているんだ。とは、訊けなかった。


078:お気に召すまま
刺した瞬間、目の前の顔が歪な笑みを模った。どうしようもないほど、堕ちてしまったために終わりを望んでいたのは、俺だけじゃなかったみたいで。少しだけ、安堵した。仕方が無いから、俺もお前が死んだらしんでやるよ。お前の望み通り、ってのが少しだけ、きにくわねぇけど。

077:面倒
面倒だと思う。それ自体が面倒そのものである事に気付きながらも、そう思う事を止めることが出来ない。何もかもを断ち切って生きていくことなど、到底できやしないのに何処かで其れを、望んでいる自分がいる。どうしようもない。そんなことを考えながら、呼ばれた声に返事をしなければと、口を開いた。

076:居酒屋にて
久々に会った相手に誘われて、居酒屋に出向いた。まさかまた、こんな風に笑いながら話す事が起きるとは全く、考えてもいなかった。だから当然、今自分が置かれている状況が分からない。
「な、ん?」
気付けばヤツか、俺の上に馬乗りになって喘いでいた。それはいやに色っぽく、


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