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071~075

2014/03/20
しにたい/好きって言われたから殴ってみる/記憶の果て/裏返し/アキラメモード

075:アキラメモード
痛みを感じないからって、抵抗しない理由にはならないだろ。そう言われ、目の前にいる無責任な男を見つめた。無駄な抵抗なんて、するだけ無駄だってこと、嫌というほど知ってしまった。だからしない。死んだって、それならそれで、構わない。俺がいなくなったとこらで、哀しむ人も、いないのだから。


074:裏返し
優しい眼差しの裏に隠された悪意を、知っている。
「もう、いいよ」
笑いながら、突き放すようにそう告げる。目の前の男が悲しそうな表情を浮かべた瞬間、周りからの殺気が増した。
「茶番には、飽きた」
なぁ、お前は、お前だけはこの言葉の持つ意味が、分かっているだろう?調べはついた。


073:記憶の果て
はらり。
落ちた花弁は誰かを思い出させる。それが誰なのか思い出せない。思い出せそうだと思ってみたところで『ダメだよ』と言う声が聞こえ、逆らうことも考えずに思い出すことを、諦めてしまう。
「さくら、」
この雨ですべて散ってしまいそうだと呟けば、隣を歩いていた恋人が寂し気に笑った。

072:好きって言われたから殴ってみる
「なに、おまえってホモなん?」
あ。しまった。けど、いきなり同性に好きだと言われて受け入れられる人の方が、きっと、少ない。
「うん!」
とりあえず、殴っておこう。

071:しにたい
時々、死にたくなるんです。彼が云った。何を思って僕にそう言ってきたかは分からない。ただ、彼の事だ。特に何も考えずに言っているのだろう。そうしてきっと、何事もなかったかのように彼は笑う。(死にたがりと僕の日常)


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