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仁王が今さらになって気がついた


夢主と仁王は同じクラスで友達。別にお互い好き合ってるとかじゃない。むしろ夢主には好きな人がいる。ちなみにテニス部レギュラーの誰か。1・2年で同じクラスだったとか、同じ委員会とかで好きになって片思いしていればいい。そしてそんな夢主の相談に乗っている仁王。勿論仁王は夢主とその相手が付き合えるとは思ってない。それどころか若干馬鹿にしている。

「先生からの伝言を伝えに行ったら、あの人がその伝言を聞いてくれたんだよ」
「ふーん(ただの事務的会話じゃろ)」

「今日ね、選択授業であの人と同じクラスだったの」
「良かったのう(まったくもって希望がない片思いじゃな)」

「あのね、選択授業で隣の席になっちゃった」
「へー(こいつ自分にも見込みあるかもとか勘違いでもしとるんじゃないか?)」

「ねー聞いて! アドレスと番号を交換したの!」
「そうか(お前とあいつが付き合えるわけないじゃろ)」

「あのね、仁王! あの人と付き合う事になったの!」
「……え?」

少しずつ、少しずつ夢主と相手が距離を縮めていくけれど、仁王は無理だと思ってる。だけどその相手も少しずつ、少しずつ夢主の事を好きになっていた。そしてとうとう両想いに。夢主はとにかく嬉しくて、今まで相談に乗ってくれていた仁王に報告する。仁王は愕然。ぽかーん。最初は全然信じてない仁王だけど、部活の時に直接本人から聞いてまた愕然。ぽかーん。それから少しずつだけど夢主と仁王の距離は開いていく。今まで仁王に相談していた事は自分の彼氏へ。そうやって少しずつ開いていく距離に、仁王は何故か焦る。


いつもは教科書忘れたら俺が見せてやってたじゃろ? なんでわざわざあいつから借りてくるんじゃ。どうしてもう俺には何も相談して来ないんじゃ? いつも聞いてやってたろ? なんで今この時間、お前さんはここにいないんじゃ? 前までは俺の横で笑ってたぜよ。どうして、どうして………お前さんの隣は、俺だけの居場所じゃなかったんか? 

ああ………俺、お前さんの事が好きだったんじゃな………。今さら気づいても遅いぜよ


本当はずっとずっと前から夢主の事が好きだった仁王。夢主が片思いをし始めた時は絶対に両想いになるはずがないからと余裕だったが、次第に仲良くなり始めた二人に焦り、苛立っていた。勿論無意識。夢主に彼氏が出来て自分の恋心に気づく。でももう遅い。夢主の相手は自分と同じテニス部レギュラーであり仲間。大切な仲間であり、大切な友人であり、自分の大切な女の子との関係だから壊さないように身を引く。でもやっぱり夢主の事が諦められなくて、今まで通り友人として夢主の傍にいる。むしろ夢主と相手が喧嘩した時なんかは、全力で夢主を慰める。あわよくば自分の事を好きになって欲しいと思うけど、やっぱり夢主は相手と仲直りしちゃって仁王ショボーン(´・ω・`)そんな事を仁王は延々と繰り返していればいい。

仁王は救われない。夢主は仁王の気持ちに気づいてない。夢主の相手はキャラによって仁王の気持ちに気付いている。そんな微妙すぎる三角関係。
仁王が可哀相すぎてどうしよう\(^O^)/




2014/07/02 21:02
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