コミュ障ですが。

さて、寝よう。飯はいつものカップラーメンを頂いた。美味かった。

とりあえず審神者部屋は綺麗になったし、風呂も入った。ついでにどっと疲れが溜まって布団入ったらすぐ寝れるぞ。

寝るには随分早い時間だ。やることも沢山ある。報告書、書類整理…まぁいいだろう。明日どうにかしよう。

なんか奥の部屋に大きいベッドがあったんだが、寝室ってことでいいのかな。でも扉開けた途端この部屋を掃除する前より何倍も臭かったからすぐ閉めたよね。明日また掃除するとして、今日はこの部屋に布団を敷いた。

十分広いからずっとここでもいい気がしてきた。

はぁ、と1つ溜息をついて外の空気でも浴びてから寝ようと扉を開けた。

「……。」

え。


「…よぉ。」

あれっ、人いたの?えっ、いつから。てか体と体スレッスレだね。そんな扉の近くにいたの。背が小さくて、頭に羽みたいなのつけて、俺を見上げてるこの人。なんか見たことある。

「入っても、いいか…?」

思い出した。折れた刀からブワッていきなり現れた子だ。

「俺に何の用だ」 ろう。時間も遅いのに。

「は、話をしに来た。」

え、話し相手になってくれるの。そういうことだったんだ。わざわざありがとう。凄く嬉しい。

身を引いて中に入るよう促した。なぜか強張った顔だった。そんな緊張しなくてもいいよー。

ソファに目を向けるとこの子は黙って座った。なにか茶でももてなそうと思ったが、あいにく茶葉もティーパックもない。ポットはある。…白湯?やめとこうか。

俺も向かい合っているソファに座る。目の前の子は膝の上で強く手を握り締めていた。めちゃくちゃ緊張してんじゃん。

これは俺から話しかけるべきか?…無理。俺コミュ障だった。いやでも俺からなんか言わないと始まらないよね。「大丈夫か」 な…

突如バッと顔を上げて俺と目が合った事に声を出さなかった俺を褒めて欲しい。

「なんだ」 よ!びっくりした。驚かせたこの子も驚いた顔してるってなんなんだよ。

「あ…悪い。俺は、大丈夫だ。」

緊張してないフリして気を遣わせてしまったようだ。これは俺が悪い。ごめん。

「そうか。」

そして気まずくなった。せっかく来てくれたのに。やっぱり白湯でも出しとけばよかった。


「…俺をまた目覚めさせてくれて、ありがとう。」

「…あぁ。」

あーはいはい。なるほどなるほど。眠かったのか。なんだ心配して損した。

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