あれれ

?side


「はぁ…」

今日は特に最悪な日だ。たまたま宿題を忘れて椚先生に怒られるし、そしたら誰だか知らない人に腕引っ張られて。千秋先輩に深海先輩を呼んでくるように言われちゃったし。

…面倒くさい。

まぁ、その人が助けてくれたのは嬉しいんだけどさ…ため息しか出ない。

「…はぁ…鬱だ、死にたい…」

しばらく歩いて噴水のところに行くと深海先輩ともう一人水の中に入っていた。

深海先輩以外に水遊びする人いるんだ…ありえないでしょ。

「深海先輩ー…」

…ってあれ?

「お、さっきぶりだね。」

さっきの人じゃん…また会った。二人で抱き合ってるし、タイミング悪すぎ。

「みどり!」

「…みどり?」

「あぁ、はい…」

どうせ知らないでしょ。俺の名前なんて。この人は、うーんと唸っている。

「…もしかして、高峯翠くん?」

「え。」

「あれ、違った?」

「いや、あってます…けど…」

なんで知ってるの。

「あー、そうだったんだ!守沢から聞いてるよ、君のこと。」

「守沢先輩が?」

どんな話をしてるのか気になる…というか、この人先輩たちと仲良いようだけど一体あんたは何者なんだ。



高峯翠side終
────────



「玲吾、せっかくだからみにきませんか?」

「…お。いいの?」

やっぱり急に行くのは迷惑かもしれない。

「玲吾ならちあきもよろこびますー。」

高峯くんをガン見する。

「何ですか…」

目が合った瞬間逸らされた。

「高峯くんは迷惑じゃない?」

「…別に。」

高峯くんは俺のことが苦手か。最初の行動が間違ったよな、絶対。完全に自分の責任じゃん…しょうがない。

「んじゃあ、行こっかな。」

そう言うと深海の目が輝いた。俺は水から出てブレザーを脱いだ。

「うわ、絞れる。」

雑巾を絞るようにしてみたら大量の水が出てきた。

「『きがえ』もってきましたか?」

「いや、持ってきてない。」

このまま過ごすのはちょっと。保健室にでも行けば貸してくれっかなー。

「守沢ってどこにいる?」

「体育館…」

「俺保健室行ってくるから先に守沢んとこ行っててくれ。」

早く乾いた服が着たい。


「あ、あの…」

「え。」

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