Classical 04

 マリィの助けもあってバウタウンに辿り着いたレイナは、ポケモンセンターで体力を回復してもらい、二つ目のジムスタジアムに向かった。ジムチャレンジの順番は決まっているため、到着するタイミングは重なることも多く、観戦客も合わさって受付広場は賑わっている。手続き待ちの列はもちろん、ジムバトルが映し出されているモニター周辺は特に人が多い。どうやら今はマサルとルリナが戦っているらしく、どうりで人が集うわけだ。彼とホップはチャンピオンが推薦したと言うのもあって、今回のジムチャレンジの注目株だ。
 受付をすませ順番待ちとなったレイナ、もジム戦の参考にしようとしたときである。

「よ、レイナ!」
「ホップ君、開会式以来だね。」

 肩を叩かれ振り返ると白いユニフォームを纏ったホップが立っていた。彼の隣にいるウールーも元気よく鳴き、ヤバチャもそれに応える。

「レイナも無事ヤローさんに勝てたんだな。」
「まあね、流石に一つ目のジムもクリアできないようだとお笑い種だよ。」

 それにジムリーダーはチャレンジャーの力量を計るのが仕事であり、使用するポケモンの強さにある程度制限がかかっている。つまりハンデつきの相手に初っ端から負けるわけにはいかないだろう。もっともバトルの強さとは直接関係ないジムミッションで、脱落する人もいるのだが。

「ホップ君もこれからルリナさんに挑むの?」
「今は順番待ちだけどな。ライバルのマサルも頑張ってるし、俺とウールーも負けてられないぞ。」
「おー、やっぱライバルがいる方が張り合いが出るってもんなんだね。」

 テレビに映ったカジリガメが倒れ、チャレンジャーの勝利が告げられ歓声があがる。それを見てホップのやる気も更に増したようだ。

『背番号189番、ホップ選手。ミッションの準備が出来ましたので受付までお越しください。』

 それと同時に、受付広場にミッション案内の放送がかかる。

「よし、それじゃあ俺達も言ってくるか。ウールー、俺達の新たな伝説の1ページを刻むぞ!」
「   !」
「頑張ってねー。」

 室内だと言うのにやる気満々で駆けるホップをレイナとヤバチャは手を振って見送る。

「私達も負けてられないね、ヤバチャ。」
「  !」

 二つ目のジムも確実に勝とうと彼女たちも意気込み、まずはユニフォームに着替えるため更衣室へ向かった。

prev next

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -