SSS!!

全てタイトルはアナログワールド様よりお借りしてます



▼笑って許して


信じられない、待ち合わせにこんなに遅れるなんて!!
と蒼樹嬢はぷりぷり怒っていた。
そのままふとファミレスの窓越しに外を見たら駐車場に彼がバイクを停めるのが見えて、ぷりぷりしたままフン、と目をそらす。

コンコン

ガラスをノックする音に思わず振り返れば、ガラス越しに福田が立っていて困ったように笑いながら手を合わせていた。

…もう!そんなことしてないで早く来てください!
ガラスにバカ!と指で書いてそっぽを向く。
笑って許してなんてあげないんだから。
(さぁどうやって機嫌をとってもらおうか)

(福蒼)


▼メロディーにのせて


ふわりと、風にのって福田さんの声が聞こえた。

「…え?」

なんだかとても嬉しい言葉が聞こえた気がするけれど、よく見たら福田さんは鼻歌を歌っていて、
なぁんだ、歌詞だったのか…とちょっぴり落胆する。

メロディーにのせて
さりげなく混ぜた本音に頬を染める君を見ていたなんて暴露したら、怒るかな。

(福蒼)


▼2人のキングダム


「なぁサイコー、なんか言ってくれよ」
「やだよ、シュージンが言えよ」
「無理。あの雰囲気の中に割って入るなんて無理」
「俺だって無理だよ…しかもあの2人無自覚だろ?そんな2人に『イチャイチャしないでください』って言ったって『してない』って言い返されて終わりだよ」
「じゃあ耐えろと言うのか!?目の前で幸せそうにイチャイチャ寄り添って微笑みあってる福田さんと蒼樹さんを止められないのか?!」

結論;2人のキングダムには立ち入れません。

(福蒼)


▼ゴミ箱にシュート


からん、と綺麗な弧を描いて見事にゴミ箱にシュート。
バスケットボールだろうがおしるこの缶だろうがそれは変わらない。
「お前はほんとにいちいち嫌味な存在だな」
「ふん。それでもお前は俺から離れないのだろう?」
ニヤリ、なんて笑う君のその無自覚さはいつも俺のど真ん中を揺さぶるのだ。

(またまた高緑)


▼いつだって変わらない


あんたが恥ずかしがるのを俺が宥めて。
あんたが拗ねて俺が折れて。
いつだって変わらないこの感じ。なんだかなぁ…とため息を吐いた、その時。
ふと頬を掠めた柔らかい彼女の唇。
「元気がなさそうだったので」
なんて微笑む、こんな不意討ちに俺の浅はかな考えは簡単に打破された。
(それだって結局いつもと変わらない)

(福蒼)




prevnext

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -