きみがだいすき [ 3/6 ]

『おじゃましまーす!!』

明らかに返事がない
なぜだろう
いつもなら玄関を覗くとすぐに見えるウィーズリー家の笑顔が
心地よく迎えてくれるのに
そういえば車がない。出かけたのかな。

『でもロンは家にいるって言ってたのになあ…』

その時私はハッとなった
私ったら、ロンをわるものにするところだった
長い長い階段を駆け上がり、ロンの部屋のドアをバン!と開く

『ローーーーーーーーーン!!!!』
「!!!」

ソノーラスで声を響かせなくても、木々の鳥が飛んで行ってしまうような
自慢の声量でロンの名前を叫んだ

「うわあああああ!??」

ロンは寝ぼけている暇もなく起き上がった
私を見つめてしばらくするとかっと顔を赤くして怒った

「ちょっと名前!いくら僕が起きないからってそんな声で起こさなくてもいいじゃないか!」
『だってどうせロン起きないでしょ』
「うっ…」

さっきまで怒っていたのに図星で息の詰まったような声を出した

『ほら!今日は何の日!!』
「ん…?あ、」
『こら、今一瞬忘れかけたわね?』

ロンの表情が次々にコロコロと変わっていく様を見ながら、私はロンのベッドに座った
ロンがバタバタと服を着替えているのを見て思わずため息が出た
そんな私に気づいてロンは振り返った

「ちょっと…僕今から着替えるんだけど…」
『早く着替えてよ』
「そうじゃなくて!」
『もーめんどくさいなー!出ていけばいいんでしょー出てけば!早くしてね!』

そうダラダラといってロンの部屋を出た


そんなこんなで私とロンは湖まで姿くらましして、こうやって記念日を過ごしている

ロンは私のことを大事に思ってくれてるし、私もそう思ってる
ロンはすこし抜けてるところがある、でもそんな彼でも私を守ってくれる
私はそんなロンが大好きよ

『ねえロン』
「なに?」
『もし私がロンのこと飽いてしまったらどうする?』

そう湖を見ながら、彼の肩の上に頭をのせて聞いた
ロンは自分の頭を私に寄りかからせて笑った

「飽きてしまったらもう一度僕のことを好きになってもらわなきゃ困るよ」

そういったロンの手に私の手を添えた






***
ロンとイチャラブです。こういうの書いてみたかった!

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