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140字まとめ4



ツイッターでやった診断。キャラ名を入れるとお題が与えられるので、140字のSSを書くというもの。



 折原臨也『愛してる、って言ったら満足?』

人間が大好きだとのたまうくせに、女の好みはあるらしい。私の体型や性格をけなしてくる。
「私、あなたが好きな人間なんだけど」
「だから何?愛してる、って言ったら満足?人間であることに甘えて努力しないのは感心しないな。より俺に好かれるよう努力をして――」
拳をかわされて、余計に腹立たしい。



 折原臨也『寄るな、色男』

先輩が怖くて購買前の戦争に入る勇気がないんだ。愚痴のつもりで漏らしたつもりが、その日の昼休み、臨也がコロッケパンを持ってきてくれた。
「俺程になるとツテがあって譲って貰えるんだ」
余裕の笑みを浮かべるけれど、制服は皺だらけだ。捻くれた根性を知っているのに、騙されそうになるから辞めて。



 赤羽業『三時の雨宿り』

菓子を買おうとコンビニに入ると雨が降り出す。傘を持っているはずもなく、店員が出した傘を買うのも癪で、雑誌を読み時間を潰す。顔をあげたら苺柄の傘。記憶と繋がるより前にガラスを強く叩く。音に気づいた少女が俺を見つけて目を丸くする。雑誌を戻して店を飛び出し、濡れるのも厭わず彼女の下へ。



 赤羽業『愛の逃避行』

「授業抜け出しちゃおうよ」
「嫌。私は赤羽君と違って頭悪いもん」
「俺が教えてあげるって」
「そこまでして抜け出して何するつもり?」
「授業よりもっと大切なこと教えてあげるよ」
「それって何?」
「んー。赤ちゃんはどこから来るか?」
「知りたくない」
「じゃあ、俺がどれだけあんたを好きか、とか」



 匪口結也『無条件降伏』

帰宅したら彼女が仁王立ちで玄関にいた。
「結也遅い!」
「れ、連絡入れたけど」
「嘘、きてない!」
携帯を確認したら送信エラーの文字。冷や汗が伝う。
「俺もうガキじゃないんだからさ」
「そういう問題じゃない!」
彼女が抱きついてくる。
「心配するし、寂しいんだ、バカ!」
これだから敵わないのだ。



 匪口結也『結論はとうに出ている』

人のパソコン勝手に使うし、脱いだ靴下を平気でそこらに置いておく。俺より料理ができないどころか卵かけごはんに殻を入れる始末。
「そんなに言うならもっと良くできた女、連れ込めばいいじゃん」
「そーだね、落ちてたら言ってよ」
「結也の馬鹿!」
こんなの傍に置いてやるなんて、俺どうかしてるよね。



 匪口結也『時間よ止まれ』

「結也って前から思ってたけどミカン剥くの上手だよね」
「そう?お前が下手なだけじゃん」
「そんなことないよ!ていうか白いとこ取っちゃうダメ!栄養あるんだから食べなさい!」
「いいじゃん俺の勝手……いでっ、ちょっと!狭いんだからコタツ蹴るなよ」
「あっごめん。ね、一個ちょうだい」
「ほらよ」

140212