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140字まとめ5



ツイッターでやった診断。キャラ名を入れるとお題が与えられるので、140字のSSを書くというもの。



 月島蛍『どうでもいいよ、そんなこと』

月島君の家に初めて訪問することになり、夜も眠れなかった。土産を渡す場面を59回脳内シミュレーションした所で到着した。
「両親いないって言ったはずだけど」
「嘘!初耳!緊張し損だよ!」
「ていうか君、危機感持ったら」
部屋に通されるなり押し倒される。
「靴揃えるの忘れた!」
呆れ顔に覗かれた。



 アルミン『僕は一生、恋をしない。』

外への憧れや、武力に言葉で挑む姿勢。僕は物事に対して諦めが悪い。彼女への想いはそれよりずっと強く、執着という言葉が相応しい。
「幼い時から一緒にいたから、勘違いしてるんだよ」
「違う、僕は」
言わせてくれない。明日死ぬかもしれないから?これを恋と呼ばせてくれないのなら、僕はもう、一生。



 西丈一郎『たった一分でいい』

ガンツ部屋へと帰される僅かな時間を狙って西は来る。私をスプラッタ的な意味で、好きにできる時間だから。必死に逃げてもいつも捕まって、足の一、二本は持っていかれる。だけど今日、私が始めから死にかけているのを見て、彼は眉を寄せた。
「俺の楽しみ取んなよ」
「ごめん」
「死ぬな、絶対」
ごめん。



 折原臨也『たった二人の世界』

人に心配されて初めて臨也の異常を知る。でも誰にだって二面性はある。彼に限った話ではない。
「俺が今までしたこと知って、離れないの?」
「うん。臨也の全部が好きなの」
意地の悪い笑みが一瞬だけ消え、彼は誰かにありのままの自分を承認されたかったんじゃないかと想像。私達は手を繋ぎ、闇を行く。



 伊集院炎山『一行の空白』

炎山は大人びている。甘えたり怠けたり、子供らしくすればいいのに。頭を撫でてみた。
「何してるんです」
「可愛がりたい気分」
「やめて下さい。今忙しいんです」
「可愛くないなぁ」
「じゃあ」
「嘘。すごく可愛くて好き」
「……からかうのはやめて下さい」
淀みなく喋る彼の一瞬の間が、意味する事とは。



 赤羽業『運命なんて、くそくらえ』

「烏間先生に会えて良かった」
恋愛脳な彼女の口癖だった。実際、全く相手にされていないのだが、授業を受けるだけで幸せそうにしている。
「今この瞬間、殺せんせーのいるE組じゃなきゃ会えなかった。運命だよね」
殺せんせーの暗殺を先延ばしにしたがる君が運命と呼ぶ偶像を、早々に砕いてしまいたい。


 狛枝凪斗『どこか知らない場所へ』

幸せにしたいと思ったから、ゴミみたいな能力で彼女を傷つけることを恐れて消え去ろうとした。しかし、学区外へ転校したら同じ学校へ来る。引っ越すればお隣さんになる、海外へ高跳びしたら留学される。自分の幸運が怖くなった時、彼女が言った。
「私が狛枝君から離れたくなくて、追いかけてるんだよ」



 苗木誠『言えるわけがない』

「あっ今日の服すごく可愛いね!制服じゃない格好、初めて見たけど、すごく似合ってるよ」「あのさ、良かったら手、つないでいいかな?」「そう?あのアイドルよりキミの方がずっと可愛らしいと思うけどなぁ」「今日は一緒に遊んでくれてありがとうね。ボク、すごく楽しかったよ」
「わ、私も……」



 匪口結也『言えない我儘』

デート中、ふとそらされた匪口の視線が追うのは、幸せそうな家族。何があったか教えてくれないけれど、何かがあったことは明らか。彼は解き放った心の片隅、厳重に鍵をかけて、誰にも触れさせない場所を作っている。いっそ、目線の先にいるのが可愛らしい女の子だったら良かった。今、なに考えてるの?

140212