02



「ふぁー」

あくびをしながら本屋に入る。
時刻は昼頃、私は本屋に新しい問題集を買いに来たところだ。
ここは結構品揃えが良くて、面積も大きいのでよく利用する。

えーと、雄英問題集……は。

あった。

「「えっ」」

うわっ、知らない人と手が重なった!
漫画で見る光景じゃないか……。
現実でも起きるんだな。

「あ、すいません。どうぞ……」

そう言って固まった相手。
顔を見ていなかったので目線を合わせる。

「あれ、飯田?」

「倉橋じゃないか」

なんと他クラスの飯田でした。
そしてなんだその手の動きは?

「倉橋も雄英を受けるのか?」

「うん、飯田もでしょ?」

「あぁ、お互い受かると良いな」

そう言って一冊目の問題集を私に差し出し、二冊目をレジに持って行った。

「ま、飯田は合格だろうな……」

成績優秀だし。
確か委員長とかやってたような、やってなかったような……。
んー、まぁいいか。
私もこれ買って帰ろう。

それから私は勉強三昧だった。
明日は学校だから今日やる分はやっちゃおう。



「行って来まーす」

ローファーを履き、外に出る。
はぁ、最近花粉症ご辛すぎる……。
マスクが手放せないや。

一人で登校してるからってぼっちじゃないよ?
ちゃんと友達いるからね?

「はよー、遥香」

「おはよー梨沙」

無駄に髪が長いのが特徴の高尾梨沙。
腰をすっぽり覆うほど長い。
そしてハーフだから髪が茶色い。
そして美人。

「はぁー」

「なんだよ、朝からため息ついて。雄英のこと?」

「まぁそれもある」

貴方の容姿のことですよ。
釣り合わなじゃないかばかやろー。
もちろんばかやろーは自分ですが。

「でも遥香は運動できるし、勉強もまぁまぁできるから合格できるって!」

「そのまぁまぁにちょっと傷つく」

なんてくだらない話をしながら教室まで行く。
幸運にも梨沙とは同じクラス。
神様ありがとう。

あれだよね、2人組に慣れって時にぼっちになったら死にたくなるよね。
だから梨沙が居てくれて私はぼっち回避してるんだ。
感謝してます。





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