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今日は、特別な日だ

しかし、そんな日に限って
私は仕事が長引いてしまい
予定より大分遅れて
ある場所へと向かったのだった



「お、遅くなりましたっ!」


私は息を切らしてドアを入った
すぐ前で膝に手をついて
ぜぇぜぇ、と息を切らす

にしても誰からの反応もない
そういえばママの声もしない


顔を上げてそこを見ると
テーブル席には酔いつぶれた
三人の姿があり、カウンターの上には
ママからのメモが置いてあった



『お仕事お疲れ様でした
ごめんね、なまえちゃん
ちょっと家族との用事があって
早めにお店締めちゃいました
あとは好きなようにやってもいいから
なまえちゃん、後は宜しくね
            ママ 』




「ママ、苦労しただろうな・・・」


これだけ酔いつぶれるほど
お酒を飲み倒した大きな大人が
三人も居るのだ、と私は察する

とりあえず花束をカウンターに置き
その三人の男たちの元へと寄る


「桐生さんも冴島さんも
お酒強そうなのに・・・
どれだけ飲んだんですか・・・
というより、この人に
飲まされたのかな・・・?」



桐生さんと冴島さんは
ソファにぐったりともたれ
深く熟睡しているようだった

その向かいに座るのは
2人と深い親交のある
真島さんだ



「かぁ〜・・・かぁ〜・・・っ」


静かに眠る二人とは反対に
真島は物凄いイビキをかきながら
顔を真っ赤にして寝ていた


「なんちゅー顔で・・・
・・・、まぁいいか」

そんな真島を見て
なまえは可笑しそうに笑うと
その隣が若干空いていたので
腰をかけてその顔をまじまじと見る


そういえばこんなにも近くで
真島さんの顔を見たことはなかったな
いつも怖くて近くまで寄れないから・・・


少し、顔を近づけてみる
頬骨が思ってたより深い
というより、興味深い


もう少し、もう少し





「なにやってんだ」

「はぅううう?!」



変な声を出しながら
その席から思い切り遠ざかり
床へと尻餅をつく

声をかけてきたのは
目の前に座っていた桐生だった









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