”求めてる”

そう言われて私は
色々と頭の中で考える




「えっ…あっ、あぁ!!
そういう意味じゃないですよねっ!
捉え方が違うだけですよねっ?」





「…好きなんだよ、お前が」









「………!!!!???」




なにかの間違いだろうと
言い換えてはみたが

こうもあっさりと重要な言葉を
率直で且つ確実な意味に
修正されてしまうと
返す言葉が見つからなかった




”私のことが好き??”
そんなの嘘だ、きっと冗談かなにかだ

だが、私の顔はみるみる赤くなっていく






「なまえ、聞こえなかったのか…
なんなら、聞こえるように
耳元で言ってやる…」

「き、桐生さん…っ?」



桐生さんは私の腕を引っ張ると
耳元へと口を近づけ
口を開こうとした

その時だった








「なんすか、桐生さん
抜けがけっすか…?」

「た、谷村!」



いつの間にやら
部屋に入ってきていた
谷村に驚愕する







「谷村、もう来たのか」

「当たり前でしょ
桐生さんになまえ取られたら
もう終わりだと思ってるんでね」

「と、取られるって…」




二人の顔をおどおどと
見合わせていると
谷村の奥からまたもや
人影が二人、やってくる




言うまでもなくその二人は
冴島さんと堂島さんだ




「なんや偉い騒ぎやのう
…俺も仲間に入れてくれや」

「やはりこうなって居ましたか
…いくら桐生さんとはいえど
手加減は、しませんから」

「ちょ、ちょっと…皆さん…?」







まるで私の声は聞こえてなくて

挙げ句の果てには
極道組の三人は上を脱ぎ始めている

8畳という狭い部屋で
何を繰り広げようと言うのか…







「望むところだ…
死にてぇ奴だけ、かかってこ」

「こなくていいですっ!!」

「!!」

「もう!!大の大人四人が
なにくだらないことで
喧嘩してるんですかっ!!
皆さん気をしっかり、持って
くださ、…い……よ」



目の前がぐらり、と揺れると
私は目の前が真っ暗になり
そのままベッドへと倒れた




「なまえ!!」


四人が一斉に私の名前を呼ぶ



心配してくれているのは分かるし
とてもありがたいことだけれど




でも、今はもう






「…もう、看病…いりませんからねっ!」





病み上がりの状態で
興奮して大声を出したなまえは
またもや熱をぶり返したのだった











_______________








尚、なまえの自宅から
追い出された四人は…




「桐生さんのせいっすからね」

「…なんで俺なんだ…
大体お前らがあの時
話に入り込んでくるからだな…」

「そういえば桐生さん
あの時なまえになにか
しようとしてましたよね…?」

「…覚えてねぇな…、それにどうせ
お前らもなにかやったんだろ」

「えぇ加減にせぇ…
アイツのこと抱き締めたやら
胸に触ったやら、どうでもええわ」

「…冴島さん、今なんて…?」

「胸を、触っただと…」

「一体誰が…、もしかして…?」

「………。


…い、言い間違えただけや」







反省の色なしの、獅子四人でした。








___________________




※あとがき


鶴之ヶ丘様からのリクエストで
桐生、大吾、冴島、谷村の
逆ハーレム夢、でした!
遅くなってすみません!
そしてきっと想像していたものと
全く違った夢になっているのではと…(笑)

シチュがなかなか思いつかなくて
最初は「酔い潰れた主の奪い合い」やら
「逆に四人が酔い潰れて主を襲う」やら
色々と考えた挙句、こうなりました

長ったらしくなってしまった上に
裏を考える余裕もなく
裏要素を入れられませんでした!

また裏要素のある夢は
別で書かせていただきます!(笑)


とりあえず、管理人自身、
納得がいかないので(笑)
四人の夢は、単品で上げ直し
したいと思っています←


ともかく、鶴之ヶ丘様
リクエストありがとうございました!
またリクエスト、お待ちしております!!



6/24 4:57




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