友として
脱色のルキア目線。夢主が死んだ後の話。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
初めて私に出来た友達。
そして尊敬すべき零番隊隊長。
気さくで周りを引っ張ってくれる頼もしいヤツで、変に真面目なのに、執務はサボるようなヤツで。
兄様とも仲が良くて。
ヤツと一護のお蔭で兄様との確執も取れた。
一緒に一護や恋次をからかったり、一緒に兄様と甘味を食べに行ったり。
そんな日常が楽しくて、楽しくてたまらなかった。
やっと尺魂界に帰る事が出来たのに、気づけばヤツはいなかった。
死んでしまったなどと嘘だと言って欲しかった。
今にも、笑いながら帰ってきそうで、だけど探しても隊室にも何処にも姿はなくて。
死んだなんて認めたくない。
死なせた藍染が許せない。
だけど――…
ヤツは死神として命を散ったのだ。
私が見送らなくてどうする。
その誇りを胸に刻もう。
だけど――…
涙が止まらないのは許してくれ。
悲しくて、悲しくて仕方がないのだ。
来世でヤツに記憶がなくとも、友になろう。
いつになるか分からないけど、死神は長命なのだ。
その時まで生きていよう。
友として
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