夜道を一人で
突然ですが皆さん、空って飛んだことはありますか?
誰でも一度は夢見ることですよね。
私も、とんだことはありませんでした。
あ、ここ大事ね。
とんだことありませんでした!!大事なことなので二回言いました。
過去形です。現在進行形で飛んでます。いや、これはおちてると言った方がいいのか。
「というか、下おもっくそ道みたくなってんだけど。しかも舗装されてないんだけど。あんなところにひもなしバンジーのこの状況で飛び込んだら骨の一つや二つ犠牲にしそうなんだけど。つか砂利道なんだけど。骨折にオプションでものっそい擦り傷切り傷付きそうなんだけど。ダメじゃね?プロローグの時点で骨折+傷だらけ主人公とかダメじゃね!?」
落ちてるのにもかかわらず中は意外と冷静だ。自分で言うなって感じかな?でも仕方ない。こんな非現実的なことが起こっている今、するべきことはただ一つ。
「それにしても、今日は星がきれいだなー」
現実逃避である。
ドガァアアアアアン!!
と言う音と共に私の体は地面に打ち付けられる。すごい衝撃が体にはし……るかと思ったらそうでもなかった。意外と大丈夫だった。
丈夫な子に産んでくれてありがとうお母さん!
じゃなくて。
「マジか!!生きてるのか!ラッキーー!つかここどこよ。何か私ういちゃってるんですけど。一人だけ場違いな痛いこみたくなっちゃってるんですけど」
キョロキョロと辺りを見渡しながらそういう。だって、時代がおかしいんだもんよ!これ完璧平安時代とかそのへんだよ!!(違います)
「も〜ここまで来たからにはしょうがないか〜安倍晴明にあってからかーえろ」
ここまで来たら、イレギュラーとかのほほんライフとか言ってらんない。陰陽師&オカルト大好き人間としてはこんなチャンス逃してられない。
私は一人、夜の街を歩くのだった。
勘を頼りに。
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